Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けが変更。9月2日以降、GA4のチャネル分類に注意
2026年07月8日
ライター:岩瀬 真理

Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けが、2026年9月2日から変更されます。

広告配信や入札そのものが変わるわけではありませんが、GA4などの分析プラットフォーム上でMicrosoft 広告のトラフィックがどのチャネルに分類されるかに影響しますので、GA4やData Studioなどで成果を確認している場合は、9月2日前後の数値変化をそのまま成果の変化として受け取らないよう注意が必要です。

  1. 今回の変更における主なポイント
  2. Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けとは?
  3. なぜ変更されるのか
  4. 9月2日以降に変わること
  5. 広告主のメリット
  6. レポート上で起きそうな変化
  7. 9月2日前後で確認したいこと
  8. まとめ

今回の変更における主なポイント

今回の変更をまとめると、以下の通りです。

Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けとは?

Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けとは、広告クリック時のURLに、計測用のパラメーターを自動で付与する機能です。

GA4などの分析プラットフォームでは、URLに付与されたutm_source、utm_medium、utm_campaignなどのUTMパラメーターをもとに、流入元やメディア、キャンペーンを判定します。

Microsoft 広告では、このUTMパラメーターを広告主が手動で設定する方法に加えて、Microsoft 広告側で自動的に付与する設定があります。これがUTMの自動タグ付けです。

今回の変更は、UTMの自動タグ付けに関するものです。そのため、すべての広告主が同じ影響を受けるわけではなく、現在UTMの自動タグ付けを利用しているかどうかによって、影響の有無が変わります。
UTMの自動タグ付けの設定は、「キャンペーン>設定>アカウントのオプション」の画面から確認・変更できます。


今回の変更の影響があるのは、UTMの自動タグ付けをオンにしている場合です。

ただし、オンにしている場合でも、トラッキングテンプレートや最終ページURLのサフィックスを利用しているかどうかで、影響の出方が異なります。以下でそれぞれ説明します。

UTMの自動タグ付けがオン、かつトラッキングテンプレートや最終ページURLのサフィックスを利用している場合
今回の変更の影響を受ける可能性があります。

Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けには、手動設定しているUTMパラメーターの扱いについて、以下2つの選択肢があります。

「既存のタグを保持し、不足しているタグを追加します」を選択している場合、手動で設定済みのUTMパラメーターはそのまま維持されます。そのうえで、今回追加されるフォーマット固有のパラメーターが不足していれば、Microsoft 広告側で新たに追加される可能性があります。

一方、「既存のすべてのタグを置き換えます」を選択している場合は、手動で設定しているUTMパラメーターは基本的に無視され、Microsoft 広告側で自動付与されるパラメーターに置き換わります。この場合は9月2日以降、GA4などの分析プラットフォーム上での分類が変わる可能性が高いため、特に注意が必要です。

UTMの自動タグ付けがオン、かつトラッキングテンプレートや最終ページURLのサフィックスを利用していない場合
今回の変更の影響を受けます。その結果、キャンペーン形式ごとに固有のUTMパラメーターが付与されるようになります。

具体的にどのように変わるのかは、「9月2日以降に変わること」をご確認ください。

なぜ変更されるのか

これまでMicrosoft 広告のUTMの自動タグ付けでは、検索広告、ショッピング広告、オーディエンス広告、PMAXなど、形式の異なるキャンペーンのトラフィックが、GA4上でまとめて「Paid Search」として扱われていました。

しかし、これらのキャンペーン形式は配信面や配信ロジックが異なり、本来は役割も別物です。すべて一括でPaid Searchとして集計されることで、実務上は次の2点に支障が出やすくなっていました。

キャンペーン形式別の成果を正しく切り分けられない
検索広告、オーディエンス広告といった、狙うユーザーも配信面も異なる広告の成果がすべてPaid Searchに合算されていました。

そのため、各形式が具体的に何件のコンバージョンを獲得したのか、内訳が把握しづらい状況でした。

その結果、キャンペーン形式別CPA・CVRの評価や予算配分の判断がしにくい
CPAやCVRの基準が異なる複数の配信面(検索とオーディエンスなど)の成果が混ざるため、真の投資対効果が見えなくなります。

例として、オーディエンス広告のCPA悪化を「検索広告の悪化」と誤認して予算を削ってしまったり、検索広告の好調に隠れてショッピング広告の赤字を見落としたりするリスクがあります。今回の変更は、こうした分類の粗さを改善するためのものと位置づけられます。

9月2日以降に変わること

2026年9月2日以降は、キャンペーン形式ごとに異なるUTMパラメーターが自動的に適用されます。これにより、これまでPaid Searchにまとまっていたトラフィックが、GA4上で以下のように分かれて表示されるようになります。

※実際の分類は、GA4側のチャネル定義や、各アカウントのUTM設定によって変わる可能性があります。

広告主のメリット

より正確なパフォーマンスレポート
ご利用の分析プラットフォームにおいて、Microsoft 広告のトラフィックをキャンペーン形式ごとにより具体的に紐付ける(アトリビューションする)ことができるようになります。

より優れた予算決定
フォーマットレベルのインサイトが分かることで、何が効果的なのかを把握しやすくなり、パフォーマンスの高いキャンペーンへ予算を移行させやすくなります。

レポート上で起きそうな変化

9月2日以降、GA4やData Studioで以下のような変化が見られる可能性があります。

Paid Searchが減ったように見える
これまでPaid Searchに含まれていたオーディエンス広告、ショッピング広告、PMAXなどの流入が別チャネルに振り分けられることで、Paid Searchのセッション数やCV数が減ったように見える可能性があります。

ただし、これは必ずしも検索広告の成果が悪化したという意味ではなく、UTMの自動タグ付けの仕様変更により、分類先が変わっただけの可能性があります。

DisplayやPaid Shoppingが増えたように見える
オーディエンス広告やショッピング広告が、それぞれDisplayやPaid Shoppingとして分類されるようになると、これまでほとんど出ていなかったチャネルにMicrosoft 広告由来の数値が出てくる可能性があります。この場合も、配信量が急に増えたのではなく、チャネル分類の見え方が変わった可能性があります。

Cross-networkやUnassignedの発生
PMAXについては、GA4の仕様上Cross-networkに分類されるようになります。ただし、設定やパラメーターの組み合わせによってはUnassigned(未割り当て)に分類されてしまう可能性もあるため、9月2日以降はMicrosoft 広告由来のPMAX流入がどこに流れているかを確認する必要があります。

9月2日前後で確認したいこと

今回の変更に備えて、以下の点を確認することを推奨します。

GA4で確認したいこと
・変更前の現状把握
Microsoft 広告の流入が現在どのチャネルに分類されているか

・新チャネルへの移行確認
9月2日以降、Paid Shopping や Cross-networkなど、Paid Search以外の「想定通りの新しいチャネル」にMicrosoft 広告の流入が発生しているか

・未割り当ての確認
9月2日以降、Microsoft 広告のセッションのUnassigned(未割り当て)が増加していないか

・分類条件の修正
カスタムチャネルグループを使っている場合、分類条件を修正する必要がないか

※Microsoft 広告は、GA4のルールに合わせてUTMの自動タグ付けの仕様を最適化します。GA4以外の分析プラットフォーム(Adobe Analyticsなど)を利用している場合は、新しいutm_sourceとutm_mediumの組み合わせが、自社の分析プラットフォームで正しく分類されるか、事前に自社のツール管理担当者やベンダーへ確認しておくことをおすすめします。

Data StudioなどのBIツールで確認したいこと
・集計前提の確認
Microsoft 広告をPaid Search前提(単一のチャネル前提)で集計していないか

・フィルタ漏れの確認
utm_source / utm_mediumを条件にしたフィルタがないか(例:utm_medium = “cpc” のみのフィルタのせいで、新しい “crossnetwork” が漏れてしまわないか)

・全体の集計設計
レポート上でMicrosoft 広告全体の成果を見たい場合、複数チャネルをまとめる設計になっているか

まとめ

2026年9月2日から、Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けにキャンペーン形式別のフォーマット固有タグが適用され、これまでPaid Searchにまとまっていたトラフィックが、Paid Search、Display、Paid Shopping、Paid Video、Cross-networkなどに分かれて表示されるようになります。

その結果、キャンペーン形式別のCPAやCVRをより正確に評価できるようになり、予算配分の意思決定もしやすくなるため、ポジティブな機能変更といえます。

配信や入札自体への直接的な影響はありませんが、GA4・Adobe Analytics・Data Studioなどでのレポートの見え方が変わる可能性がありますので、9月2日前後でPaid Searchの数値が変動した場合は、それが「成果の変化」なのか「チャネル分類の変化」なのかを切り分けて確認することが重要です。

Microsoft 広告のUTMの自動タグ付けを利用している場合は、GA4のチャネル分類やBIツールの集計条件を確認しておきましょう。

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岩瀬 真理
デジタル広告コンサルタント
不動産業務支援システムの新規営業から、自分の手でクライアントの利益に貢献したいと思い、広告代理店に転職。そこで、一通りの運用型広告支援を経験し、さらなるスキルアップを目指しアユダンテにジョイン。営業マンを経験しているので、たとえばBtoBでは営業マンさんがゴールを決めやすいように、リードの質にこだわっている。
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