「バイクのことならバイク王」でお馴染みの中古バイク買取&小売り事業をメインに展開する株式会社バイク王&カンパニー様の買取査定申込者への電話対応オペレーション効率化に向けて機械学習の予測分析に取り組んだ事例を紹介します。
ご依頼された経緯とお客様の要望
バイク王様のバイク買取サービスはウェブサイトから申込み後、電話オペレータで査定訪問の日程調整を行います。
電話をかけても電話番号が無効な(いたずらなど)申込や、不在で電話が繋がらないケースがあります。
そのため申込者に対して複数回電話をすることがあり、総電話回数が多くオペレーションコストが増大することが課題となっていました。
特に繁忙期になると、申込当日に電話することができず後日になるケースもあるため、機会損失の可能性もあると考えていました。
アユダンテでは機械学習を用いて電話がつながりやすい申込とつながらない申込を予測分析しこの課題解決に向けて取り組みました。
ウェブサイトからの申込時に送信される情報と過去の電話の生ログをもとに予測分析し、電話がつながりやすいと予測した申込から優先的に電話をすることでオペレーションの最適化を図りました。
施策のポイントと内容
ポイント1
分析対象データの整理
バイク王様からいただいたデータの各項目の意味や値が入る条件についてヒアリングし整理しました。
その情報をエンジニアに共有し、データクレンジングを行い分析対象データの整理、選定を行いました。
ポイント2
予測精度を向上させるためのデータ選定
1回目の予測分析では予測精度が低いという結果となりました。
その分析結果から予測精度が向上できると考えられる項目を洗い出し、バイク王様にご協力いただき追加のデータ項目をいただくことで予測精度を向上させることができました。
施策後の成果
一般的に機械学習で用いられる評価指標の中から、AUC, ROC, Precision/Recallに着目し評価を行いました。
その結果、分析モデルを利用することで総電話回数を約25% 削減できる可能性があるということがわかりました。
今回の結果を受けてアユダンテでは、より効率的に運用できるようプログラムの開発を進めていく予定です。
お客様の声
中古バイクという商材は車両の状況がお客様ごとに異なることが多く、どうしてもオンラインのみのやり取りでは完結しないことがほとんどです。弊社では確認ミスを防ぐために必ずお客様とお電話でお話をさせていただくようにしておりますが、一度でお電話がつながらない場合、複数回着信を残してしまうことも多く、お客様にもご迷惑をおかけしてしまうことがあります。
今回、予測分析による架電タイミングなどを最適化することにより、社内のリソースを効率的に活用することはもちろん、お客様にもお手間を取らせないような取り組みが進めていけると考えております。今後も分析の精度を高めていければと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。