ドメイン統合&Googleインデックス削除による流入減を解決した事例

NTTドコモ様では、昨年グループ内の各サービスで大規模ドメイン統合を実施されており、今回ご相談いただいたdポイントクラブでも統合の検討を進めておられました。ドメイン統合はSEO的に非常にリスクがあり、慎重かつ適切に進めないと流入下落の可能性があります。弊社ではそのための支援ならびにサイト内の課題の洗い出しや最適化をお客様と伴走しながら実施しました。
またドメイン統合と並行してGoogleでのインデックス削除が起こりましたが、原因を追求して流入を回復させることができました

ご依頼された経緯とお客様の要望

過去に弊社のSEOコンサルティングを経験された方からご紹介いただきました。ドコモ様では大規模なドメイン統合を予定されており、dポイントクラブのドメイン統合に際してGoogleのヘルプだけでは詳細がわからない、判断に迷う、そして大きな問題なく統合を終えたいとのご要望をいただきました。さらにこれを機にサイト内の課題の洗い出しやできるところの最適化を進めたいとのことで、SEOアドバイザリサービスにて支援させていただくことになりました。

お客様の課題

SEO課題の洗い出し、改善による検索流入、MAU、ポイント利用者数成長の支援
大規模ドメイン統合に伴うリスク回避
Google強制インデックス削除によるトラフィック減少の解決

施策のポイントと内容

行った施策の中から成果につながった主なポイントについて紹介します。

ポイント1
サイト全体の課題チェック・KPIレポート提案

クロール除外状況、Core Web Vitals指標、動的URL、レンダリング、HTML、リンク構造、対策キーワードとコンテンツの各種課題の洗い出しと、対応策の提案。
また、施策実施後に検証する指標のレポートテンプレートの提案を行いました。

ポイント2
ドメイン統合への対応

ドメイン統合に伴い(同一ドメイン化)、他部署の運営するサイトとのキーワード重複が発生し、検索表示回数が大きく変動。流入数の維持とリカバリするためのキーワード対策の提示を行いました。

もともと「dポイント」以外のドコモ関連のブランドキーワードでも集客できていましたが、ドメイン統合によって検索結果画面がクラスタリングされ、グループサイトのほうが表示されてdポイントサイトはヒットしなくなる状況になってしまいました。
1つのドメインで、グループサイト各社がそれぞれ同じキーワードを対策している以上、クラスタリングの回避は難しく、ドメイン統合後にトラフィックが減少。
いくつかリカバリー施策やdポイントサイトの評価向上を行い、統合前までのトラフィックまで回復させることができました。

ポイント3
Googleインデックス削除への対応

以前は店舗詳細やFAQなど大量に生成されるページのURLアドレスをパラメータで管理しておられました。Googleのパラメータツールの廃止の頃からパラメータを使用しているURLアドレスが突如インデックス除外となり、トラフィックも大きく減少してしまいました。
Googleが同じタイプのパラメータを使用しているURLアドレスを重複ページとして処理していまい、canonicalタグを設定しているにも関わらず(URL検査：ユーザーが指定した正規 URL)、Googleはそれを無視して別のURLを正規ページ(URL検査：Googleが選択した正規 URL)として認識してしまう状態となってしまい、これらの理由からパラメータを使用している大量のページがインデックス削除となってしまいました。
ドメイン統合と並行して、こちらへの課題の対処が急務となり、必要なURLの疑似静的化を行ったところ、重複指定が外れて再びインデックスされ、トラフィックが目に見えて回復、4か月後には統合前のトラフィックまで回復させることができました。

実施した施策一覧

サイト課題抽出
ドメイン統合支援
統合後のクラスタリングによるキーワード対策
CTR改善策　調査、施策提案
インデックス減少とパラメータを使用しているURLの疑似静的化

施策後の成果

大規模ドメイン統合に伴うリスク回避と流入維持
Googleのインデックス削除によるトラフィック減少の解決と回復

お客様の声

弊社にお声掛け頂いた経緯と、ご発注いただいた決め手をお聞かせください。: ・ご経験豊富なコンサルタントが在籍しており、ポイント領域のご経験があったため
・タイムリーな課題であったドメイン統合の知見をお持ちだったため
・GooglePremierPartnerであり、小手先やブラックハットなど、SEOハックとも取れるような提案の心配はないと感じたため
・弊社のニーズに合ったプランのご提案がいただけたため
施策内容やプロジェクト中のサポートの感想や評価をお聞かせください。: アルゴリズムアップデートの際には、変更内容に関する情報提供や弊社への影響・対策の有無など、情報の速さと信頼性についてはさすがの一言で、安心感がありました。また、サイトのドメインを移行した際には、移行作業時の注意点やリスクなど細かくすり合わせさせていただき、無事大きな事故なく移行を完了することが出来ました。
効果についての感想や評価をお聞かせください。: オーガニック流入を増やすための新規キーワードの開拓というよりは、ドメイン統合のようなプロジェクトのサポートやサイト環境の再整備等の内部施策が中心の取り組みでしたが、豊富なご経験によるアドバイスは説得力があり、意思決定に迷う際にも大変参考になりました。また問題が発生した際のキャッチアップと対策案についてもスピーディーにご対応いただき、すぐに社内で対策を進めることが出来ました。

ご依頼いただいたサイトURL：
https://dpoint.docomo.ne.jp/　【新サイト】
https://dpoint.jp/　【旧サイト】

株式会社　NTTドコモ　コンシューママーケティング部
今浦様（写真左）　山田様（写真右）

担当スタッフ

担当スタッフからのコメント

大規模サイトのドメイン統合に対するSEO施策を経験させていただきました。提案した施策をクイックに対応していただけるお客様の体制も素晴らしいものでした。Googleによる正規URLを指定してトラフィックが大きく減少した事例は今回初めてで、リカバリー対策も含めて大変貴重な機会をいただきました。 Googleのガイドラインにもありますように、URLアドレスのパラメータ使用、動的なURLアドレスは問題ない認識でしたが、本施策を通じてインデックス除外のリスクがあることを痛感しました。dポイントサイトは現在もパラメータを使用している動的URLアドレスが残っていて、Googleによる正規URL指定が継続的に発生しており、段階的に動的URLアドレスの廃止を進めています。大規模サイトで類似性の高いページを大量に生成している場合、動的・パラメータ・値が管理番号等のURLアドレスは疑似静的化をおすすめします。

SEOコンサルタント：河内崇志