ご依頼された経緯とお客様の要望
もともと2011年にお付き合いがあり、ハーパーズ バザーのご担当者様がアユダンテをご存知だったこともあり、お声がけいただきました。以下は提案要件時のSEO施策目的です。
- CMS移行による自然検索流入減の回避
- 継続的な自然検索からの流入増
- 移行タイミングでのコンテンツ整理分類
お客様の課題
- ハースト社グローバルで使用しているCMSへの移行が必須
- PV数を2019年度後半には約2倍に増加させたい
- 移行による流入減などのネガティブインパクトの回避
施策のポイントと内容
実施した施策の中から特徴的なものについてポイントを紹介します。
ポイント1
サイト構造とカテゴリの最適化
リニューアル前はカテゴリが1階層のみ、人名や固有名詞のカテゴリもなく、記事への導線が少ない状況でした。リニューアルのタイミングで検索ニーズや記事のテーマなどから2階層のカテゴリを新規構築し、全記事を再分類していただきました。
また、人名、固有名詞などはタグ的なページとして生成いただきました。
ポイント2
移行計画
今回のリニューアルでは以下のような変更がありました。
- ドメイン変更
- httpからhttpsへ
- スマホが動的配信からレスポンシブへ
- URL体系の変更
SEO的には非常にセンシティブな移行です。そのため、主要URLのリダイレクトリストを作成し、リリース前にはテストサーバーでリダイレクトチェックを行いました。また、リダイレクト以外の実施すべき作業を移行計画としてまとめ、漏れのないようにしました。
ポイント3
小さいチームと大きな共有
今回はほぼ1人のご担当者様が窓口となり、キックオフからリニューアルまで進めていきました。その方が細かいところまで仕様を把握されており、様々な社内調整をしてくださり、そして漏れることなく要件を実装いただいたおかげで成功したのだと思っています。
その一方で、各資料の報告会には社内関係者の方を多数集めていただき、皆様にSEOについての理解を深めていただきながら進行することができました。小さいチームと大きな共有、SEOプロジェクトの理想の形だと感じました。
実施した施策一覧
- 現状把握
- SEO設計書
- テンプレートレビュー
- カテゴリ設計
- 技術コンサルティング
- リリース前後チェック
施策後の成果
- オーガニック流入セッション
リニューアル前後(2019年1月/6月)で140%
昨対(2018年6月/2019年6月)で288% - アユダンテの順位調査ツールでカテゴリとタグの順位調査を実施
「ファッションジャンル」では10位以下から3位に平均スコアが上昇(図1)。レコード数(ヒットURL数)もリニューアル前からかなり増加(図2)。
お客様の声
- 弊社にお声掛け頂いた経緯と、ご発注いただいた決め手をお聞かせください。
- 以前、SEO施策を実施する際、アユダンテ様にお声掛けしたのですが、タイミングなど諸々の理由で叶わず、今回再度、お声掛けさせていただきました。
また、別のサイトで弊社と取引実績があったことに加え、お見積もりをご提案をいただく際に、担当者を決めていただいたため、実際のやり取りのイメージもでき、きめ細かくご対応していただけそうと思い、お願いしました。
- 施策内容やプロジェクト中のサポートの感想や評価をお聞かせください
- これまでのキャリアで、サイトのリニューアルは大小含め何度か経験があるのですが、マニュアル通りにはいかない細かい懸念事項や判断に迷う事項が多々発生します。その際、どんな細かい質問やご相談でも、きちんと対応してくださり、弊社の業務をスムーズに進めることができました。
また、弊サイトのブランディング上の方針とSEO観点からのご提案等が相容れないこともありましたが、その際は、ご相談しつつ着地点を見つけて進めていただけたことも良かったです。
- リニューアル後の効果についての感想や評価をお聞かせください。
- ローンチ後、移行前の運用ルール起因により、リダイレクトがうまくかかっていないページがあったりと、いくつか問題が発生したのですが、アユダンテ様のほうで気づいていただき、直ぐ対処ができました。
また、メディアサイトは季節要因で数字の増減がありますが、同じように運用していても昨年に比べ、SEO効果が出ているのが感じられます。 なお、SEO以外でも、記事の分類を第2階層まで細かく分け、分類したことで、親和性の高いリコメンド記事が抽出されるようになったという効果も実感しています。
ご依頼いただいたサイトURL:https://www.harpersbazaar.com/jp/
担当スタッフ
担当スタッフからのコメント
ドメインやURLの変更がからむリニューアルは非常に難しく、リダイレクトが完全に成功しているように見えても一旦減少するケースを多く見かけます。
今回は早くから移行計画を作り、なるべく404にならないように、またどこへ転送するのが最適か、などを細かく定義していきました。またいきなり公開ではなく、テストサーバで主要URLはチェックし、飛び先が合っているか、301が何回返るかなどを確認し、クリティカルなものは修正していただきました。
また、カテゴリを1階層から2階層にするという大変更がありました。全記事のリストをいただき、私のほうでカテゴリ案を作成し、何度もすり合わせ、ご調整いただきながらFIXさせました。その後は全記事を新カテゴリに再分類するという作業を人力で行っていただきました。
テンプレートはCMSの仕様上、ほとんど調整はできませんでしたが、できる範囲の最適化で流入を落とすことなく、増加傾向となり本当によかったと思います。
また、今回はポイント3に書いたようにご担当の吉田様とほぼ2人チームでしたが(笑)、窓口が一本化されていたためか、スムーズに二人三脚で進めることができたように感じております。大規模サイトになるほど、関係者が多くなり、プロジェクトも煩雑になることが多いですが、SEOに関してはすべてを把握している担当者様と密に連絡を取りながら細かく進めていくのが一番成功すると今までの経験からも感じております。
SEOコンサルタント:江沢 真紀
ご利用いただいたサービスとプラン
「株式会社ハースト婦人画報社」さまのリニューアルでご利用いただいたサービスおよびプランは以下の通りです。
SEOコンサルティング
ご利用いただいたプラン名
- リニューアル時SEO+システムコンサルティング