2023年11月29日(水)から開催された「宣伝会議サミット2023」で「Google アナリティクス4有料版活用の実態と事例」と題して講演をさせていただきましたので、その一部内容について紹介させていただきます。
また、本セミナー内容は以下Youtube動画からもご覧いただけます。
本講演は、Google アナリティクス4プロパティ(以下、GA4)の有料版の内容だけではなく、有料版ご利用企業様の実際の機能活用状況や活用例を交えて解説しています。
GA4 有料版プロパティ 活用状況
弊社では多くのお客様がGA4の有料版を活用いただいております。
その弊社のお客様の活用状況を中心に「どのような使い方をしているのか?」「有料版を使うきっかけ」について活用状況からひも解いて解説いたします。
まず、無料版と有料版の違いについてはGoogleのサポートページをご参照ください。
https://support.google.com/analytics/answer/11202874
この違いの中から有料版を活用する大きなきっかけとなる項目として以下の4つをもとにひも解いてみました。
いずれの項目も有料版にすることで上限数が緩和されます。
- カスタムディメンション/カスタム指標
- コンバージョン
- BigQuery Export
- データの保持期限
弊社の調査によれば、有料版をご利用されている企業様の
・カスタムディメンション/カスタム指標
・コンバージョン
は、無料版の制限をほとんど超えておらず、この事からこれらの機能制限が有料版を検討するきっかけにはなりにくいと考えられます。(下図参照)
また、
・データの保持期限
も、ほとんどの企業様(83.1%)が「50ヶ月」に設定されているものの、BigQueryエクスポートによってデータ保持期限上限は回避できるので、これも有料版検討の大きな要因にはなりにくいのでは無いかと考えれられます。(下図参照)
注目すべき項目としては「BigQueryエクスポート」があげられます。
無償版だと100万イベント/日と上限が設定されていますが、有償版になるとほぼ無制限になります。
弊社ではこのBigQueryエクスポートの利用率が94%とほとんどの客様がダッシュボードやより大きな分析基盤でデータを活用されていることがわかりました。
これらの機能制限だけではなく、その他様々な理由で有料版を検討するお客様はたくさんいらっしゃいます。
無償版のデータの所有権はGoogleですが有料版だとお客様になります。
ポリシー上、自社のデータとして取り扱うというお客様もいらっしゃいます。
他にもデータの保証(SLA)やサポートが付帯しますので安定した運用を行いたいお客様もご利用になられています。
有料版を利用する大きなきっかけとしてBigQueryエクスポートの上限数が大きな理由になっているのでは無いか、と考えられます。
GA4 有料版プロパティ 活用例
ここからは有料版独自の機能が実際にどのように活用されいるのかをご紹介いたします。
様々な有料版独自の機能がございますが、特に有用と考えている以下3つに絞ってご案内いたします。
- アプリ統合計測
- 統合プロパティ(Roll Up)
- サブプロパティ
アプリ統合計測
昨今はウェブだけではなく、モバイルアプリでもサービスを展開されている企業様が多数いらっしゃいます。
GA4の特徴としてアプリとウェブのデータを一つのプロパティに計測することで、横断をして分析できるようになっています。
ゴルフダイジェスト・オンライン様(GDO様)は様々なサービスを複数のアプリ、ウェブを通してユーザーに提供しています。
それらのサービスを横断して利用しているユーザーの行動を把握、分析できるようになっています。
サービスが多くデータが大きくなるため、BigQuery Exportやサンプリングなど様々な上限を緩和する必要があり有償版をご利用いただいております。
詳しくは弊社事例でも紹介しておりますのでご参考ください。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン様事例
Google アナリティクス 4 プロパティ導入支援 モバイルアプリケーション&ウェブサイト統合計測事例
統合プロパティ(Roll Up)
複数のプロパティを一つのプロパティにまとめ上げて計測できる機能です。
様々なウェブサイトやモバイルアプリなどサービスごと、国ごとなどに分けて管理、計測しているが、それらを統合して評価する必要がある場合などに有効です。
詳しい機能解説については以下の記事をご参考ください。
GA4有償版限定「統合プロパティ(ロールアッププロパティ)」の解説
サブプロパティ
元になるプロパティから特定のイベントやサービスサイトを切り分けて作るプロパティです。
一つのプロパティでベンダーや代理店ごとに見られるデータと見られる人を切りわけるなど主にデータの取り扱いに対するガバナンス面において有効です。
詳しい機能解説については以下の記事をご参考ください。
以上簡単にセミナーの内容を紹介させていただきました。
弊社では、すでに多くのGA4有料版導入活用の実績があり、GA4有料版の導入をご検討の多くの問い合わせに対応するサービスを用意し提供しておりますので、是非お問い合わせをいただければと思います。