「宣伝会議サミット2021」でアユダンテ山浦と藤田が語った「Google アナリティクス 4プロパティ無料版&有料版」についてのまとめ。
2021年12月9日
ライター:山浦 直宏

2021年11月8日(月)から開催された「宣伝会議サミット2021」で「最新情報 Google アナリティクス 4 プロパティ 無料版&有料版」と題して講演をさせていただきましたので、その一部内容について紹介させていただきます。

 

本講演は、Google アナリティクス4プロパティ(以下、GA4)の内容だけでなく、その開発にいたる背景から今後の方向性、さらに有料版の最新動向について解説をしています。

  1. Google アナリティクス4プロパティ 開発の背景
  2. Google アナリティクス4プロパティとは
  3. Google アナリティクス4プロパティの導入
  4. Google アナリティクス4 360(有料版)最新情報

1. Google アナリティクス4プロパティ 開発の背景

現行のGoogle アナリティクスは誕生から15年余を経過しています。多くの機能拡張とアップデートを繰り返しながら進化してきましたが、そもそもは15年間前の社会における生活者のネット活用状況を前提に開発されたものです。スマホやモバイルアプリは無く、YouTubeなど動画視聴も限定的でした。つまり、ブラウザでのウェブ閲覧を中心としたネット利用であり企業はウェブを改善すればデジタル領域の効率改善はほぼできた、という時代であったと思います。しかし、この15年で生活者のネット利用状況は劇的に変化をしています。モバイルアプリの利用やYouTubeなど動画コンテンツにネット利用時間の多くが割かれています。もはや、同じコストをかけてウェブの改善をしてもデジタル施策全体におけるインパクトは相対的にかなり下がっており、ユーザー行動全体をとらえて理解し分析活用するためのデータニーズには現状のGoogle アナリティクスは応えられていません。

その中で、未来に向けた新しい計測基盤として、既存GAの拡張ではなく全く新しいツールとして一から開発する必要があったのではないでしょうか。

2.   Google アナリティクス4プロパティとは

よって、現行のGAとGA4ではすべての面で大きく異なっており多くのGAユーザーがまだ「戸惑い」の中にあると思いますが、このような背景を考えれば少なくともツールの向かっている方向やGoogleがやろうとしていることについては、一応の理解ができるのではないでしょうか。未だ多くの機能が十分ではなく“未来”に向けたデータニーズにすぐに対応できる状況ではないかもしれませんが、少なくとも「移行がマスト」な状況な中では新しいGA4へのポジティブな理解を示した上で、その活用について取り組んでいくという姿勢が得策なのではないかと思います。

GA4について、理解する上でのポイントは上図の通りですが、従来のGAの延長線上で考えるのではなく全く新しい思想で開発されたツールである前提で向き合う方が、結果近道であると考えるのは前述の通りです。
 機能面では、モバイルアプリとの統合計測に焦点が当たりがちですが、アプリとの統合計測ニーズよりもBigQueryエクスポートや今後拡充していくと思われるYouTubeからの流入計測機能の方が、より期待が大きいのではないでしょうか。

3.   Google アナリティクス4プロパティの導入

GA4プロパティの導入ステップについて藤田から説明がありました。
GA4ウェブプロパティの導入の第1ステップである「デュアルタギング」について、その必要性やポイントについて解説をさせていただきました。GA4の計測タグは現行のユニバサルアナリティクスとは異なるため、並行して実装することが可能です。まだGA4の導入が進んでいないウェブサイトでは、まずこのGA4専用の計測タグを現在のGA(ユニバーサルアナリティクス)タグをそのままに追加実装いただくことをお勧めしています。

続いて藤田より、アプリストリームの導入について解説させていただきました。アプリ計測にはまず「Google アナリティクスfor firebase (GA4F)」をアプリに実装する必要がありますが、その後、どのようにGA4プロパティに連携しさらにウェブスリームと統合したレポートができるのか?を、豊富な経験をもとに解説しました。

4.   Google アナリティクス4 360(有料版)最新情報

最後に、Google アナリティクス4 有料版について、現段階で分かっている最新情報を山浦から解説させていただきました。

  • GA4有料版は、2022年の早い段階でローンチされる見込み。
  • 有料版ならではの豊富なメリットがある。
  • 「サブプロパティ」という現在の「ビュー」に近い機能が実装される予定。
  • BiqQueryエクスポートの無料版(100万イベント/1日)と有料版(数十億イベント/1日)の違い。
  • レポーティングAPIの提供。

ほか

これまで、有料版のメリットがあまり見えていませんでしたが、徐々にその違いが見えてきており有料版を検討する材料がそろってきたと思います。

以上簡単にセミナーの内容を紹介させていただきました。
弊社では、すでに多くのGA4導入活用の実績があり、GA4の導入をご検討の多くの問い合わせに対応するサービスを用意し提供しておりますので、是非お問い合わせをいただければと思います。

<お問い合わせ>
https://ayudante.jp/contact-jp.htm

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この記事を書いた人
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山浦 直宏
COO
Google アナリティクス 360、Google マーケティングプラットフォーム活用を中心としたデジタルマーケティングコンサルタント。ネット広告の黎明期より一貫して、ネット広告、デジタルマーケティング畑を歩む。講師を務める「Google アナリティクスIQ講座」では資格取得者900名余を育成する一方で、立教大学(元非常勤講師)など複数の大学にて人材育成にも取り組む。講座・講演、業界誌やネットメディアなどでの執筆・寄稿多数。
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