SEO対策の効果測定に必要な指標や行う時期・効果検証のやり方

2020年10月21日
ライター:岩井 謙治

SEO対策を実施した際に、その後、効果測定や効果検証を行うかと思いますが、施策内容によって、測定する指標も適切なものを選定しなくてはいけませんし、行う時期によりSEO対策の効果も変わってきます。本記事では初心者の方にもわかりやすいように、ケーススタディやサンプルなども使いながら、SEO対策の効果測定と効果検証のやり方をご紹介します。

SEO対策の効果測定とは

まずは、正しい効果測定を行うためには「効果測定」についてきちんと理解しておく必要があるため、初歩的な話からします。
Webサイトにおける効果測定を簡潔に説明すると、「施策の結果を数値で計測したもの」になります。
では、SEO対策の効果測定とは、どういうことをするのかというと、「SEO対策を行った前後の変化を数値で計測する」ことを行います。
そして、計測した前後の数値をもとに、施策を行った効果がどの程度あったのかを判定します。

効果測定に必要な指標

SEO対策の効果測定でよく使われる指標に「キーワードの順位」や「流入数」がありますが、指標を選定するには、まず「どういう目的でSEO対策を行ったのか」というところから考えていく必要があります。
ほとんどのWebサイトでは、検索エンジンからの流入数を増やすことやターゲットとしたキーワードで上位表示させることは最終的なゴールではなく、目的を達成するための「手段」であるはずです。
一般的なゴールは、「購入」「申し込み」「資料請求」「会員登録」「お問い合わせ」の完了や、記事コンテンツなどは、「SNSへの拡散」や「読了率」をゴールにしているサイトもあるかと思います。
このようなゴールをより多く獲得するためにSEO対策を行って検索エンジンからのオーガニック流入数を増やそうとしているかと思います。
したがって、効果測定では「ゴール」と「手段」の結果が確認できる指標が必要な情報になります。

効果測定に使う指標の例
  • コンバージョン数(ゴール)
  • アシストコンバージョン数(ゴール)
  • イベント数(ゴール)
  • オーガニック流入数(手段)
  • キーワードの順位(手段)

指標は結果を確認するもので、分析のために使うものではないので必要最低限で構いません。そのほうが、結果がわかりやすくなります。

効果測定を行う時期

文頭でSEO対策の効果測定は「SEO対策を行った前後の変化を数値で計測する」こととお伝えしましたが、施策によっては効果が出るまでに時間を要するため、ここでは施策ごとに効果測定を行う時期の目安を説明します。

1)サイト全体に係わる施策(最低6ヶ月後)

サイトリニューアルのようなサイト全体に係わる施策を行った場合は、ほとんどのサイトがコアアルゴリズムのアップデートのタイミングで効果が反映されるため、3~6ヶ月程度の時間を要します。またそのタイミングから効果が右肩上がりで上がっていくことも多いため、測定を行う時期が遅いほど、結果が良くなることが多い傾向です。

2)新規ページの追加(6ヶ月後)

記事コンテンツやカテゴリの追加で、新規にSEO対策を施したページが追加された場合は、早いものでは翌月には効果が出始めるものもありますが、ここも多くの場合は3~6ヶ月程度の時間を要します。またサイト全体に係わる施策と同様に6ヶ月以降に効果のピークを迎えることが多い傾向です。

3)既存ページの修正(1~6ヶ月後)

titleの修正などのキーワードの調整程度であれば、1週間程度で効果がわかるものもありますが、コンテンツのリライトなどページ内の主要コンテンツが差し替わった場合などは効果がでてくるまでに1,2ヶ月かかり、効果のピークが6ヶ月以上かかるものもあります。

※下記のコラム記事で、SEO対策の施策ごとの効果が出るまでの期間についての詳細な情報を実例入りで紹介していますのでご参考ください。

経験則から、施策の規模が大きくなるにつれて、効果が出るまでの時間もかかる傾向であり、また効果測定を行う時期が早いほど、過小評価になりがちです。
SEO対策の場合、3ヶ月後に行った測定では効果が出ていなかったが、6ヶ月後には効果が出ていたなどということはよくあることですので、結果が出始めた時期より、結果がある程度落ち着いた時期に効果測定を行うことをお勧めします。
私の場合は、週次や月次でのモニタリングやレポーティングも行いますが、最終的な効果測定は「リニューアル」や「新規ページの追加」であれば、最短でも6ヶ月後に、「既存ページの修正」であれば、2,3ヶ月後に行うことが多いです。

効果測定レポートのサンプル

前章までの「指標」と「時期」から、効果測定レポートのサンプルをご紹介します。
下記の表は、実際に私が使用しているSEOの効果測定レポートです。(主にサイトリニューアル用)
縦軸は、指標を配置し、昨対でも計測できるようにしています。(リリース前後の比較では、繁忙期などキーワードの検索需要の影響を受けるケースもあるため。)
横軸は、施策前後の情報として、月次や週次で、前の期間と後の期間を集計していきます。
また必要に応じて、効果の要因を把握しやすいように、主要デバイスやランディングページをグループ化したものや、対策キーワードの順位を入れて作成する場合もあります。
これを、「コンバージョン数」や「アシストコンバージョン数」と「organicトラフィック数」ごとに作成することが多いです。

▼効果測定レポートのサンプル

効果測定の判定と効果検証のやり方

効果測定の判定は期日とした時点で、リリース前の数値より増えたのか?もしくは事前に設定した目標値を上回ったか?ということから、行った施策の効果の有無を判断します。
また結果の報告を伴うような場合は、効果の有無だけではなく、その結果に至った要因も含めて報告するため、効果検証を行う必要があります。
効果検証のための分析方法は、ケースバイケースでいろいろあるかと思いますが、1つよく行っている例として、サイトリニューアルの場合の効果検証の方法を紹介します。

サイトリニューアルの効果検証

サイトリニューアルの場合は、サイト全体のデータが分析対象となります。
またデータ分析の基本は、大から小への深堀ですので、私はサイト全体のデータをテンプレート単位で分類して、変化の大きなところがあれば、カテゴリやページ単位へと深堀していき、テンプレート全体的な傾向なのか、特定のカテゴリやページが起因しているものなのかを把握していきます。
もし特定のページが起因しているのであれば、さらにそのページの流入キーワード単位の分析へと進み、順位やCTRの変化を確認していきます。

▼サイトリニューアルの効果検証のフロー図

このような方法で、効果測定の結果に至った主な要因を特定していき、レポートにまとめます。

正しい効果測定を行うポイント

前述からSEO対策の効果測定のポイントをまとめると、必要最低限の適切な指標で、効果が落ち着いた時期に実施し判定を行う、ということになります。
しかし、社内事情などで効果が落ち着く前に実施せざるを得ないこともあるかと思います。そのような場合は、効果測定の評価が過少にならないために、事前にその効果測定の対象となるSEO対策が、どのくらいの期間で効果が出てくるのかということを関係者全員で理解しておくことが重要です。
SEO対策の多くは、効果が出るまでに時間がかかりますが、実際に私が担当した案件でも、リリース後すぐに効果が出ると思われているお客様は結構おりました。
このような経験から私は、プロジェクトの開始時にスケジュール組みの段階で効果測定も含め、大体効果が出始めるまでの期間をきちんとお伝えし、お客様と共通の認識を持つようにしています。

この記事を書いた人
岩井 謙治
岩井 謙治
SEOコンサルタント

制作経験を生かした資料作成、テンプレート設計の美しさはSEOチーム随一。手堅く、きめ細かいコンサルティングにリピーターのお客様も多数。得意分野はポータルサイト、顧客ニーズを把握して確実に成果を狙っていく。

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