コツをつかめば意外と簡単!? スマートディスプレイキャンペーンのアセット作成方法
2018年05月14日
ライター:渡辺 麻実子

スマートディスプレイキャンペーンが2017年4月にGoogleアドワーズの全アカウントで提供開始されてから1年が経過しました。

自動入札、自動ターゲティング、自動クリエイティブという、まさにAI時代のディスプレイキャンペーンといえるでしょう。

今回は、前回のレスポンシブ広告の作成方法の続編としてスマートディスプレイキャンペーンのアセット作成のコツをご紹介します。

  1. スマートディスプレイキャンペーンとは?
  2. アセット作成、まずはテキストから
  3. アセット作成、画像の選び方
  4. アセットの修正
  5. とにかく何パターンも作って慣れること

スマートディスプレイキャンペーンとは?

スマートディスプレイキャンペーンとは、Googleの保有するデータとAIを用いた機械学習を活用して、ディスプレイ広告の入札・ターゲティング・クリエイティブ作成を自動化できるという機能です。
あらゆるGDN枠にアクセスでき、ユーザーごとの入札単価の調整、クリエイティブの最適化もすべて機械によって行われます。

参考: スマート ディスプレイ キャンペーンについて(AdWordsヘルプ)

広告運用者が管理画面で設定するのは以下の3点です。

  1. 目標コンバージョン単価
  2. キャンペーン予算(日予算)
  3. アセット

1の目標コンバージョン単価は、他キャンペーンのコンバージョン単価より30~40%高く設定することが、2のキャンペーン予算は、1で設定した目標コンバージョン単価×10~20コンバージョン がそれぞれ推奨されています。
3のアセットは以下の表の通りです。

アセット詳細

それぞれのアセットは最低1パターンずつ設定されていれば配信することはできます。

しかし、クリエイティブの最適化のためには、組み合わせのバリエーションを多くすることが重要なため、ひとつのLP(ランディングページ)に対し、画像は5~15パターン、見出し、説明文は3~5パターン設定することが推奨されているのです。
しかも、画像、ロゴ、見出し、説明文がどの組み合わせになっても意味が通じるものでなくてはいけません。

もちろんLPが変わればアセットも別に用意する必要があるので、スマートディスプレイキャンペーンの設定の大半は、アセットの作成といえるのではないでしょうか。

アセット作成、まずはテキストから

では、例を用いながら実際にアセットを作ってみましょう。

例:4月13日(金)にインプレスより発売になった書籍『ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102』のプロモーションにスマートディスプレイキャンペーンを利用する
※架空のキャンペーンです

LP:https://book.impress.co.jp/books/1117101061

その1
訴求したい商品やサービスについて、特徴やキーワードを箇条書きで書き出す

  • タイトルは、『ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102』
  • インプレスから発売されている書籍
  • 読者像はネット広告を実際に運用している人たち
  • Google、Facebookにしぼった内容
  • デュオポリー
  • 運用のポイントを簡潔に102項目紹介
  • 3人の現役コンサルタントの共著
  • 戦略だけではなく評価や改善に関しても言及
  • リスティング広告、ディスプレイ広告、Facebook広告に章を分けて紹介
  • 機械学習(AI)

「画像、ロゴ、見出し、説明文がどの組み合わせになっても意味が通じるもの」にするため、上の作業は非常に重要です。書き出した内容から今回のアセットのテーマを決めてしまい、そのテーマに沿った見出し、説明文、画像を作成していけばどの組み合わせになっても意味が通じるものが出来上がります。
今回のテーマは、「GoogleとFacebookのデュオポリー時代を生き抜くための、ネット広告運用者必読書籍」ということになるでしょうか。

その2
キーワードプランナーなどを利用して、盛り込むべき文言を探す

まずは書名にも入っている「ネット広告」をキーワードプランナーで調べました。

「Web広告」は言い換え語として有効かもしれない・・・

書籍の内容に合致した「リスティング」「facebook 広告」「google広告」というキーワードのボリュームが大きく、注目度が高いことがわかったので、これらの文言は盛り込むことにしましょう。

また、「広告 web」というキーワードが関連性の高いキーワードとして出ていたので、「ネット広告」の言い換え候補として「web広告」、そして私たち広告運用者はよく使うであろう「運用型広告」の検索ボリュームを調べました。

ネット広告,web広告,運用型広告

すると、「ネット広告」と「web広告」は検索ボリュームが2,400に対し、「運用型広告」は880と少ないため、「ネット広告」と「web広告」という言葉を使用することにします。

その3
1と2の結果を活かしてテキストを書く

広告見出し
説明文

レスポンシブ広告と同じようにスマートディスプレイキャンペーンでも、ネイティブ枠では広告見出しと画像のみで掲載されることがあるので、見出しのみで内容が伝わるようにすることをまず意識してください。

今回は、見出し1のみ書名ですが、ほかの見出しは「ネット広告の本なんだ」というのがわかるように書きました。また、パターンを増やすために「ネット広告」を「Web広告」に言い換えたものを設定しています。

説明文は、1で書き出した内容を組み合わせて書いています。「Google」と入れたいところでしたが、「Google」は広告文での使用が禁止されているため「AdWords」と言い換えました。

ここまでできたら、自分の頭の中で見出しと説明文の組み合わせを確認してみましょう。

アセット作成、画像の選び方

アセットのテキスト部分が完成したら、画像の設定に移りましょう。5~15パターンもの画像をどう選んでいくのかがいいのでしょうか。

まず、今回の場合、書籍のプロモーションですので「本を読む、読んでいる」イメージで探すことにします。

次に、画像を作成(選定する)軸を考えます。今回は人物写真とイラスト、文字入りと文字なしで考えました。

人物写真とイラスト

人物写真はややかたい印象のビジネス書のような雰囲気があるもの、イラストでは親しみやすい、手に取りやすそうな雰囲気があるものを選びました。

文字は同じ画像で書名があるかないかの違いです。スクエアの画像は、文字なしの画像をトリミングして4パターン作成し、さらに今回は、書影を使った画像も1枚用意し、計13パターンの画像を設定しました。

最後に、ロゴに関してですが3パターンの設定が推奨されています(最大5パターン)。会社のロゴ、製品のロゴ、またはカラー、モノクロなどいくつか設定するのがいいでしょう。画像の代わりにロゴが使われるケースもあるようです。
しかし、ロゴに関しては各社で様々な規定があるため、何パターンも出せないこともあるかと思います。その場合は1パターンのみ設定してください。

掲載例

アセットの修正

無事にアセットの設定が終わり、いよいよ掲載開始です。

しばらく経つと管理画面上でアセットの評価が見えるようになります。
他の広告フォーマットではクリック率やCV数、CPAなどで判断するしかなかった広告の良し悪しの判断も、スマートディスプレイキャンペーンでは自動的に行ってくれるのです。

アセット

広告見出し、説明文、画像、ロゴのひとつひとつに「掲載結果」が表示されます。

掲載結果は「最良」「良」「悪」の3段階で、「調整中」とあるのは結果が出せるまでのデータがたまっていない状態ですので、結果が出るまでしばらく待ちましょう。

アセットの修正は、「悪」の評価がついたものから差し替え、また結果がつくのを待つというのを繰り返し、良い結果の広告アセットを作り上げていきます。

とにかく何パターンも作って慣れること

最初に、スマートディスプレイキャンペーンは「自動入札、自動ターゲティング、自動クリエイティブという、まさにAI時代のディスプレイキャンペーン」と申し上げました。しかしこの機能を使い、ユーザーに適切な広告配信をするためには、バリエーションを生み出せるアセットを作成することが何よりも重要です。

スマートディスプレイキャンペーンのアセットを作成していると、広告運用の現場にどんなにすごいツールや機能が出てきても、広告運用者の仕事の基本は、適切な広告を作ることなのだということを実感します。

スマートディスプレイキャンペーンで適切な広告を作るには、とにかく数を作って慣れること。これに尽きます。

今回紹介した作り方はあくまでも筆者がこう考えている、という一例です。

上記の進め方だけでなく、ご自分なりに試行錯誤しながら多くの広告を作っていくうちに自分なりのやり方やコツがつかめるようになると思います。

色々ためしていくうちに、いつの日かあまり悩まずに効果的な広告を作成できるようになるのではないでしょうか。