Googleタグマネージャの新UIが日本語化されました

2015年01月28日
ライター:畑岡 大作

10月に新UIがテスト公開されてから約3ヶ月。当初は英語だった新UIですが、日本時間のつい先週の木曜日(1/22)にローカライズがなされ日本語での利用が可能となりました。
せっかくですのでだいぶ遅くなってしまいましたが、新UIについて紹介しようと思います。

なお、まだ新UIで作成したアカウント/コンテナでしか新UIは使えないため、元々の旧UIで利用中のコンテナなどでは新UIを使うことはできません。
ただ近いうちに旧UIから新UIに切り替えられる旨が発表されていますので、そのための予習的な感じで参考にしてみてください。

  1. 新UIの概要
  2. 大きな変更点
    1. 画面ががらっと変わりました
    2. 「ルール」が「トリガー」に、「マクロ」が「変数」に名称変更
    3. 各種登録手順がウィザード形式に
  3. 入門本「実践 Googleタグマネージャ入門」も2版で日本語化対応してます

新UIの概要

2014年10月15日にベータ版として公開され、現在ベータ版としてテスト公開中の新UIです。
この新UIはどうやらGoogleタグマネージャとしても大きなバージョンアップにあたるようで、一般的にv2(バージョン2)と呼ばれています。

このv2の新UIですが、いまはまだベータ版としての公開中のためか、冒頭でも触れた通り残念ながら既存のUIで利用しているコンテナなどでは使用できません。現状で新UIを利用できるのは、新UIに切り替えた状態で作成したアカウント/コンテナのみが対象となります。
また旧UIから新UIへの切り代わりについても、公式のヘルプページでは2015年1月と公表されていますが具体的な日付は不明です。

The old interface will continue to be available at google.com/tagmanager. You can create new accounts and containers with the new interface, but you’ll use the old interface to work with existing accounts and containers. Soon you’ll be able to migrate old accounts and containers to the new interface.

In January 2015, all users will have their accounts and containers migrated to the new interface, after which the old interface will no longer be available.

さて、と言うわけで現状では以下のようになっています。

  • 新UIは(現状では)新UIの画面で作成したアカウント/コンテナでしか利用できない
    (旧UIで利用している既存のアカウント/コンテナでは新UIを使えない)
  • 旧UIから新UIへの切り替えは2015年1月の予定

そんな状況の新UIですが、すでに一般公開されていますので(アカウントリストから先の画面を見たい場合はテスト用のアカウント/コンテナを作る必要がありますが)見ること自体はどなたでも可能です。
Googleタグマネージャにログインした直後に表示されているアカウントリストにて、一覧の右上に表示されている「新しい管理画面を試す」をクリックすることで新UIを見てみることができます。

ログイン直後の画面
右上の「新しい管理画面を試す」で切り替えられます。

この「新しい管理画面を試す」を押すと、新UIの表示に切り替わります。新UIでのアカウントリストの画面ですね。この時点ですでにだいぶ見た目が変わっていることに気付くと思います。

新UIのアカウントリスト画面
色が付いているのが新UIを利用可能なv2のアカウントです。

新UIでのアカウントリスト画面は、公開当初は3カラム構成のレイアウトだったのですが、日本語化に伴い1カラム構成に変化しています。また、ヘッダーなどもだいぶGoogleアナリティクスのデザインに近付いています。
アカウントリスト画面では旧UIと同じく利用可能なアカウントの一覧が表示されているのですが、アカウント名が灰色になっているのがまだ新UIに対応していないアカウント/コンテナで、色のついているのが新UIを利用可能な(つまりこの画面に切り替えた後に作成した)アカウント、といった色分けになっています。

大きな変更点

さて、それでは実際に新UIはどう変わったのかを見ていきましょう。
大きな変更点としては、3つあります。

  • 画面全体のデザインが一新
  • 一部用語の名称が変更
  • タグなどの登録手順がウィザード形式に

それぞれ、詳しく見ていきます。

画面ががらっと変わりました

まずパッと見で変化が分かりやすいのが、デザインの違いです。
実際にアカウントリストからコンテナをクリックしてコンテナの管理画面(ドラフトコンテナのサマリー画面)を見てみると大きく変わっているのがわかると思います。

新UIのコンテナ管理画面
バージョンや管理などのメニューはヘッダーへ移動し、デフォルトではドラフトコンテナのみになりました。

左側にメニューが並んでいるのは旧UIから変わらずですが、旧UIでは並んでいたバージョンや管理メニューなどがヘッダーへ移動となり、ドラフトコンテナのメニューだけになりました。
また、従来は折りたたみ型の展開メニュー(アコーディオンメニュー)として登録済みのタグなどの詳細画面を直接開くことが可能でしたが、新UIでは一覧画面への導線のみとなっています。ですのでタグなどの詳細画面を見たい場合は一覧画面を表示させた後、目的のタグ名などをクリックして詳細画面へ遷移する流れになります。従来の旧UIでは長い名前のタグなどがあった場合に左カラムの幅が伸びてメインとなる右カラムの面積が減る場合がありましたので、おそらくその改善が目的でしょう。

サマリー画面のレイアウトなども、大きく変わっています。

サマリーのメニュー部分
左上から「新しいタグの登録画面への導線」、「ドラフトコンテナの状況」、「公開バージョンの情報」となっています。

メインとなる右カラムの上部には現状のコンテナの状況を示す情報が並び、下半分には大きくコンテナの編集履歴が表示されています。
現在の概要情報がさくっと見やすくなった感じですね。特に画面の下側半分と大きく面積を取って編集履歴が出ているのは、複数人でコンテナの編集をする際のやりやすさを意識しているのだと思います。代わりに登録済みのタグ一覧などはサマリー画面では見られなくなっていますので、確認したい場合は左メニューから各一覧画面に移る必要があります。

ちなみに「新しいタグ」の下にある「コンテナのメモ」は旧UIの同機能(プレビューボタンの左側にある吹き出しボタン)とまったく同じで、単一のメモしか残せませんでした。残念。複数のメモが残せるようになると複数人で編集するときにやり取りができるようになるので、期待したいところです。

タグなどの詳細画面については後述で取り上げるので飛ばして、バージョン画面や管理画面も見てみましょう。
それぞれヘッダーのメニューをクリックすることで、画面を表示できます。

バージョン画面
バージョンの一覧が表示され、ここから復元や公開などもできます。

バージョン画面ではとてもシンプルに、バージョンの一覧が表示されます。
各バージョン名の部分をクリックすれば今まで通りそのバージョンの設定内容が確認できますし、また一覧画面からも右側の「アクション」から直接、公開や復元なども行えます。

管理画面
かなりGoogleアナリティクスっぽくなりました。

管理画面は見た目がかなりGoogleアナリティクスと同じデザインとなり、操作性の統一感が出ました。アカウントやコンテナのプルダウンで編集するコンテナなどの切り替えが容易になっています。
ちなみにメニュー自体は旧UIからできることは特に変わっていません。

このように、デザインは大きく変わりました。
全体的にGoogleアナリティクスと同じUIを意識した作りになっていますので、Googleアナリティクスに慣れていれば、ある程度わかりやすくなっているかと思います。

「ルール」が「トリガー」に、「マクロ」が「変数」に名称変更

前述のスクリーンショットを見た時に「ん?」となったかと思いますが、一部の用語の名称が変わりました。
具体的にはルールとマクロがそれぞれ変わっています。

  • 「ルール」→「トリガー」
  • 「マクロ」→「変数」

「規則(ルール)」が「きっかけ(トリガー)」に、「自動処理(マクロ)」が「変数」に、という変更ですので、元々の名称をより直接的な単語に変えた形ですね。
用語自体が変わっているのでちょっと混乱するかもしれませんが、名称以外は従来のルールとマクロとまったく変わりませんので、ご安心ください。変数については一覧画面のUIにちょっと変化があって、URL系の変数のような良く使われるものについてはチェックを入れるだけで利用可能になっています。

変数画面
代表的な変数(マクロ)は上部でチェックを入れるだけで利用可能に。

各種登録手順がウィザード形式に

新UIの大きな変更点、最後のポイントですがタグやトリガー、変数の登録手順が大きく変わりました。
具体的には設定手順が登録フロー化され、段階を追って選択肢を選んだり項目を設定していく形になっています。いわゆるウィザード形式ですね。

タグの登録フローを例に挙げてみます。

  1. サマリーの新規登録ボタンをクリック
    新規登録画面を開く
  2. 1:タグの選択
    登録したいタグの種類を選ぶ
  3. 2:タグタイプの選択
    タイプを選ぶ
    (このステップがないタグもあります)
  4. 3:このタグを配信するトリガーの選択
    配信するトリガーを選ぶ
    (登録したトリガーを選びたい場合は「その他」を押すと一覧が表示されます)
  5. 4:タグの設定
    詳細な設定などを行って保存して終了

上記はタグ登録ですが、トリガーも変数も「最初に種類を選び、順を追って設定していく」という基本的な流れはどれも一緒で、タグの登録手順同様のUIになっています。
旧UIでは画面1枚の中にすべて並べられていた数ある各種設定項目を、フローとして段階ごとに入力/設定していくことになりますので、まだ不慣れな人も画面に表示されていく項目を選んでいくだけで登録までできます。逆に現在バリバリに従来のUIで操作している人は慣れるまでちょっと大変かもしれませんが、元々項目数自体がそれほどでもないので慣れるまでそう時間はかからないかと思います。

全体的に、より初心者向けを意識したUIになりました。

新UIの大きな変更点は、以上の3点となります。
なお、従来のUIと比較しても基本的に大きな機能の追加などはありませんが、細々としたところで「従来のUIにはない新しい機能」があったりします。

ファーストパーティCookie変数に追加された、URIデコードCookieのオプション
とりあえず気付いた新機能の1つ。Cookieを参照する変数で、デコードのオプションが付きました。便利!

具体的に旧UIが新UIへいつ切り替わるか分かりませんが、全体的に大きく変わりますので、一度覗いておくと切り替え後にあわあわしないで済むかもしれませんね。

入門本「実践 Googleタグマネージャ入門」も2版で日本語化対応してます

ここからは余談もしくは本題なのですが、11月に発売したGoogleタグマネージャの初心者向け入門書『実践 Googleタグマネージャ入門』では新UIを前提とした内容になっています。

発売当初はまだ英語の画面だったため画面キャプチャや本文中のメニュー名などは英語表記となっていましたが、日本語化がなされましたので、それに合わせて第2版として日本語化の画面や用語などにアップデートを行いました。
現在、各ストアにて順次反映を行っていますので、すでにご購入いただいた方も購入されたストアに反映されましたら更新いただければ日本語化対応版をお読みいただけます。

おかげさまで好評発売中ですので、ぜひこちらもよろしくお願いいたします!

この記事を書いた人
畑岡 大作
畑岡 大作
マークアップエンジニア

マークアップエンジニアとして活躍しながら昨今はGTMのスペシャリストに。日本初となる書籍を出版し、多くの顧客サイトのGTM設計、運用、アドバイスなどを行う。セミナー登壇も多数。好きな物はラノベ、ゲームからラーメン、万年筆(のインク)と幅広い。

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