Google アナリティクス 個人認定資格対策講座 開催レポート~受講者に聞きました。その1:小川卓さん~
2017年03月6日
ライター:山浦 直宏

2017年2月8日(水)にマーケジンアカデミー「Google アナリティクス 個人認定資格対策講座」(以下、GAIQ講座)が開催されました。一般向け講座としては初めての開催となりましたが、多くの方に参加いただき80%の合格率となかなかの成果が出たと思います。

GAIQ講座はまだまだ認知も高くない資格ですが、Google アナリティクスのビジネス活用が普及している今日においては、Google アナリティクスの正しい理解のための学習ツールとしてより一層の普及が望まれるところかと思います。

今回は、実際に受講された方へのインタビューという形で受講者の生の声をご紹介したいと思います。

小川さんのお仕事とGoogle アナリティクス

フリーウェブアナリスト 小川卓氏

山浦:今回は小川卓さんにインタビューさせていただきました。よろしくお願いいたします。
まず、小川さんの現在のお仕事について簡単に教えていただけますか?

小川:今現在は、フリーのウェブアナリストとして様々なウェブサイトの分析を行うと同時に、ウェブ分析や解析の勉強会を通じての啓蒙活動を行っています。

山浦:小川さんと言えば、この業界ではもちろん知らない方はいないと思うのですが、昨年からフリーになられてより幅広く活動をされているんですね。

小川:勉強会やセミナーは、企業向けや一般向け講座など昨年(2016年)は105回ほど行いました。(笑)

山浦:ウェブ分析にはいろんなツールをご利用かと思いますが、小川さんのお仕事にとってのGoogle アナリティクスはどのような役割でしょうか?

小川:Google アナリティクスはお客様のサイトの分析を行う時に最も利用しているツールになります。サイトの課題や改善案を考えるの欠かせないツールです。また勉強会・セミナーや書籍執筆などの中でウェブ解析や分析の魅力や価値を大勢の方に伝えるのに利用しています。

山浦:Google アナリティクスは無料版がかなり普及しているので、解析や分析の価値を伝えるための“共有プラットフォーム”になっているわけですね。
いつ頃からGoogle アナリティクスをお使いなんですか?

小川:Google アナリティクスがリリースされた2006年より細々と使っていたのですが、本格的に利用し始めたのは2010年くらいからです。

アユダンテ シニアコンサルタント山浦

山浦:私もアクセス解析自体は2003年から取り組んでいましたが、Google アナリティクスは2010年位からです。小川さんの様に2006年からという人はあまりいないのではないでしょうか。大ベテランですね。(笑)
そんな小川さんが、今回のGAIQ講座にお申込みをいただいた時は驚きましたが、そもそものGAIQ受験の動機について教えていただけますか?

◆GAIQ資格取得の動機を教えてください。

小川:実はGAIQが出た当初に一度取得をしていました。最初受けたときは「腕試し」をしてみたいという理由が大きかったです。しかしその後、資格は無料化・日本語化しアップデートされたと言うことで再受講を考えていたのですが、なかなか時間が取れませんでした。Google アナリティクスを使ったり、教えたりしていたのですが、無免許医師状態でしたので、このままではいけないなーと思ったのが、受験した理由です。

山浦:最初の頃は受験料(US50$)がかかりましたし日本語化されていませんでしたね。英語で受けるしかなかった時代に苦労して取得されたんですね。私もその時代に取得した経験がありますが、試験には70問題に対して90分の制限時間がありますが英語が得意でないと時間的にはかなりキツかったのを覚えています。そして、小川さんのおっしゃる通り、いざ受験をするとなると落ち着いた環境とまとまった時間が必要なんですよね、集中できる環境と時間が。これがなかなか難しい・・。
しかし、小川さんほどの方であればご自身での学習(というか確認)と受験で十分合格が可能ではないかと思いますが、今回はわざわざ講座を受講されましたがそのあたりの理由も教えていただけますか?

小川氏 山浦 対談風景

小川:やはり受験するからには合格したいですよね。山浦さんの書かれた記事の中で(ここ2年の間に「出題問題のうち、85%は新しい問題に更新されている。」と記載)を読んで出題問題もかなり新しくなっているようででしたので、しっかり時間をとって理解をしてから受験する必要があると感じていたところで今回の講座開催を知りました。
さらに、以前から接点のあった山浦さんが教えてくれるというのも大きかったですね。(笑)Google アナリティクス活用やGAIQ講座の実績もあり、なんと“満点合格”もされているのを知っていたので、これは間違いないと思いました。

山浦:それはありがとうございます。(笑)
GAIQは365日いつでも受験が可能なので、逆に言えばいつでも受けられる→結局いつになっても受けていない・・。という方も多いのではないでしょうか。(私自身も含めてですが・・。)小川さんのようにGoogle アナリティクスの新機能も十分に熟知されている方であっても1回で合格しようとすれば、最新の主題傾向を知ったうえで効率的な準備ができた方が確実に時間は節約できるかと思います。万が一・・不合格だと1週間は再受験ができない仕組みなので、気持ちが途切れてしまう方も多かったと思いますし。
実際に受講されていかがでしたか?感想を聞かせていただけますか?率直に・・(笑)

◆講座を受講されていかがでしたか?

小川:まず、講座で使われた資料がとても充実していました。しっかり書き込まれており、話を聞いても分かりやすかったですが後から読んでも分かりやすい資料でした。試験について知り尽くしている山浦さんだからこその、具体的な(受験中に役立つ)TIPSや出題傾向なども教えていただきました。そして、実際に試験を受けてみると山浦さんの資料の真の価値がわかります。講義を受けているときには気付かなかったのですが、試験で取り上げられるポイントがわかりやすくまとまっている内容になっていました。問題対策というだけでなくGoogle アナリティクスの理解にもとても役立つ内容だったというのも良かったと思います。
おかげで無事に合格することができましたし、講座を受けていなかったら(私のように利用経験が長かったとしても)落ちていたかなという風に感じました。

アナリティクス認定資格証を手に

山浦:GAIQ試験は、ウェブ画面で行うテストで持ち込み(?)OKですしGoogle アナリティクスの実際の画面を見て確認しながらでの受験もできますよね。でも、この講座テキストは「これ1冊あれば出題問題には対応できる」という目的で作っていますので90分の制限時間内でも効率的に問題に取り組めると思います。あと、小川さんにも言っていただいたように問題に必要な知識(情報)だけでなく、きちんとGoogle アナリティクスの理解ができるように心掛けています。
試験の内容というか、問題の難易度などについてはいかがでしたか?

小川講座で学んだ直後に受験会という形で試験を受けることができたので、学んだ知識がすぐに活かせました。これが別の日になっていたら難易度が上がっていたかと思います。試験自体は、久しぶりに「試験」というものを受けたのでドキドキしましたが、(問題文の)日本語がわかりづらい部分以外はしっかり回答することができました。

山浦:今回の講座の特徴は、講義と受験をセットにしていることです。講義で得た知識がフレッシュな状態で受験できると問題も解きやすいでしょうし、講義内容がすぐに問題で確認できる、という“知識定着”の意味もあるかと思います。合格はもちろん重要ですが、知識は実務にも生かしてほしいですから。
それにしても、小川さんは今回の受講者の中では一番早く試験を終了されていましたね。さすがです。(笑)
小川さんは見事合格されましたが、私はGoogle アナリティクスはどんどん新しくなっていくので継続的な情報収集や学習が必要だと常日頃思っているのですが、そのあたりはどのようにお考えですか?

フリーウェブアナリスト 小川卓氏2

◆合格後のGoogle アナリティクス学習について

小川:やはり引き続き実践を通じて学んでいくことが大事かなと思っています。新しい機能や仕組みもどんどんでてくるので、自分で使うと同時に日本語・英語関係なく情報集や記事をしっかり読むという取り組みも行っていきます。そして、今回の受験を通じて、新しいGoogle アナリティクスの知識の確認とリフレッシュのためにもGAIQの有効期限が切れるタイミング(18か月)での再受験の必要性も認識しましたね。

山浦:私も仕事でGoogle アナリティクスを活用しているので常に新しい情報には敏感でいるつもりですが、中々“網羅的に”となると簡単ではありませんね。Google アナリティクスを利用する方は増えているので詳しい方も多いと思いますが、いろんな方とお話しする中で感じるのは「自分の業務で使うところが大体決まっている・・」ということですね。逆に言えば、普段あまり使わないとろこ(レポート画面や機能など)の進化については気付かない、という方がとても多いということです。すべてを詳しく知る必要は無いまでも、全体を理解しておくことで活用の幅が広がることはあると思います。どんどん新しくなって行くGoogle アナリティクスのようなツールでは、やはり定期的な知識のリフレッシュをお勧めしますね。
では小川さん、最後にこれからGAIQの受験を考えている方へのメッセージが何かあればお願いできますでしょうか?

◆小川さんからのメッセージ

小川:Google アナリティクスの「仕様」や「考え方」を理解するのにGAIQは良い資格です。学んで資格を取得することで、今まで使っていた(あるいは分からなかった)Google アナリティクスの見え方変わります。ぜひ「なんとなく使う」ではなく「理解した上で使う」にステップアップするためにGAIQを受けてみてはいかがでしょうか?

山浦:小川さん、ありがとうございました。

小川氏と山浦 記念写真

後記:超ご多忙な小川さん、GAIQ講座受講後のインタビューのお願いも快く受けていただきました。今回は小川さんと一緒に参加させていただいたイベント会場での合間を縫った強行スケジュールにも関わらず、いつもの素敵な笑顔でご対応いただきました。それにしても小川さんの学習意欲というかプロフェッショナルとしての熱意、意識の高さには見習うべきことがたくさんある!と改めて感じました。小川さん、ありがとうございました!

<お知らせ>

GAIQ講座は第2回目開催の準備中です。
本講座についてのお問合せはこちらまでお願いいたします。

<小川卓さんのご紹介>

プロフィール:
ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンで勤務後、フリーに。複数社のCAOやデジタルハリウッド大学院の客員教授として活動.。コンサルティング・勉強会・執筆に従事。 主な著書に「ウェブ分析論」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」「あなたのアクセスはいつも誰かに見られている」など。)

<インタビュアー:アユダンテ シニアコンサルタント 山浦直宏>

プロフィール:
Googleアナリティクス360を中心としたデジタルマーケティングコンサルタント。
アクセス解析には2003年より取組み、解析・コンサルティングの実績多数。これまでに行ってきた「GoogleアナリティクスIQ講座」では資格取得者700名余を育成する一方、立教大学(元非常勤講師)のほか、多摩大学、東京都市大学、青山学院大学でも教鞭を執り人材育成にも取り組む。このほか、一般向け講座・講演、業界誌やネットメディアなどでの執筆・寄稿多数。
MarkeZine連載
  • Googleアナリティクスではじめるサイト行動データの広告活用
  • Googleアナリティクスがもたらす“データマネジメント”の世界
主な著書
  • 「Google Analyticsパーフェクトガイド 増補改訂版 Ver.5/ユニバーサルアナリティクス対応」
  • 「Google Analytics パーフェクトガイド Vr.5 対応版」
山浦著書

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この記事を書いた人
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山浦 直宏
COO
Google アナリティクス 360、Google マーケティングプラットフォーム活用を中心としたデジタルマーケティングコンサルタント。ネット広告の黎明期より一貫して、ネット広告、デジタルマーケティング畑を歩む。講師を務める「Google アナリティクスIQ講座」では資格取得者900名余を育成する一方で、立教大学(元非常勤講師)など複数の大学にて人材育成にも取り組む。講座・講演、業界誌やネットメディアなどでの執筆・寄稿多数。
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