【Looker Studio Pro限定】アラート機能について解説
2024年05月22日
ライター:田中 真祐

みなさんはLooker Studioの数値をチェックする中で、「大きい変化があったときだけお知らせしてくれたらいいな」と思ったことはありませんか?

残念ながら無償版のLooker Studioでは機能がありませんが、有償版のLooker Studio Proでアラートを設定しておけば、変化があったときメールでお知らせしてくれます

本コラムではアラートに必要な事前準備、設定方法、どのようなアラートメールが届くか、設定する上での注意点を解説します。

今回はLooker Studio Proをすでに使っている方や、Looker Studio Proの導入を検討していてアラート機能について気になる方向けのコラムとなっています。

弊社吉成のコラム「LookerStudioの有料版「LookerStudioPro」とは?」ではLooker Studio Proの基本的な説明をしておりますので、あわせてご参照ください。

事前準備

アラート機能を使うためにはレポートがLooker Studio Proの「ワークスペース」配下にある必要があります。「自分がオーナー」はワークスペース配下ではないのでご注意ください。

適したワークスペースがない場合は左上の「作成」から作成できます。

また、レポートとデータに対して「閲覧」以上の権限が必要ですので、事前に確認しておきましょう。

アラートを設定

今回は弊社QuickDMPサービスのGA4サンプルレポートで解説していきます。

アラートはレポート内のグラフに対して設定します。レポートを編集モードにして、アラートを設定したいグラフを選択し、編集プロパティの「スタイル」から、グラフのヘッダーを「常に表示」か「カーソルと合わせて表示」を選択しておきます。

レポートを編集モードから表示モードに変更し、対象のグラフのヘッダー部分のベルのアイコンをクリックすると、アラートの作成画面になります。アラートを編集したい場合や、停止・削除したい場合も同じくこちらのベルアイコンをクリックします。

  • 名前・・・アラートの名前。通知メールのタイトルに含まれる。
  • 説明・・・アラートの説明。省略可。
  • アクセス・・・アラートの閲覧は作成者のみか、レポートの閲覧者すべてか選択できる。
  • 受信者・・・メールの受信者。組織内のユーザーのみ追加が可能。省略可。
  • アラートルール・・・アラートの条件。
  • 開始時刻・・・メールを配信する時間。30分単位。
  • リピート・・・メール配信の間隔。毎日、毎週、毎月、毎週平日(月〜金)、カスタム。

送られてきたアラートメール

メールは「looker-studio-noreply@google.com 」から送られてきます。

メールのタイトルには設定したアラートの名前が使用されます。

通知が送られた条件が記載されており、“アクティブユーザー数が463であり、500以下の条件に当てはまっていた”ためアラートメールが来たということがわかります。

また、設定した13:00ちょうどにアラートのメールを受信しているので、遅延もなさそうでした。

注意点

1. 統合データ、計算フィールド、合計には適用できない

使用できないデータがあるのでご注意ください。

2. and条件は設定できるが、or条件は設定できない

or条件で設定したい場合は、アラートを分けて設定する必要があります。

3. アラートの受信者は組織のユーザーのみ

組織外のユーザーを追加しようとするとメッセージが表示され、アラート設定を保存できません。

4. アラートの編集は設定者のみ

他ユーザーがアラートを閲覧できるようにしていても、編集はできません。

5. 削除したアラートは復元できない

「停止」機能を活用しながらアラートの「削除」は慎重に行いましょう。変更履歴から復元したグラフからもアラートは削除されます。

6. 一番短いアラート間隔は「日」

アラートの一番短い間隔は「日」なので、それより短い間隔の設定はできません。

タイミングを増やしたい場合はアラートを分けて設定する必要があります。

7. アラートの無効

アラートを設定していたグラフが削除されたなど、何らかの影響でアラートが無効になった場合、アラート作成者にのみ1度だけ通知メールがきます。無効になったアラートが必要な場合は再度設定しましょう。

▼無効通知メール

8. アラートの一覧を表示する機能がない

レポートに設定されているアラートの一覧を表示する機能は現状ないようでした。アラートを確認する場合はグラフから確認するしかなく、管理・運用はアラート設定者に依存している部分が大きいです。個人的にはアラートの一覧は今後期待したい機能です。

おわりに

今回ご紹介したLooker Studio Proのアラート機能についての詳細は、Googleのヘルプにありますのでぜひこちらもご参照ください。

Google公式ヘルプ:グラフのアラートを作成する

アラートの管理はレポートではなくユーザーに依存しているため、例えばアラートをどこに設置したか把握しておく、メールを受信する人には周知する、設定者以外も把握できるように設定したアラートを非表示にしないなど、ある程度ルール決めは必要だと感じました。

アラート自体は便利な機能ですので、Looker Studio Pro限定の機能ではありますがぜひご活用いただければと思います。

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この記事を書いた人
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田中 真祐
デジタルマーケティングエンジニア
ウェブ広告代理店での広告運用や、Tableau・Looker Studioを使ったダッシュボード作成の経験を活かし、弊社ではQuick DMPやGoogle タグマネージャ 360の設定・サポートを担当。ちいかわに囲まれたデスクで日々癒されている。
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