Googleアナリティクスリマーケティングのセットアップがよりシンプルになりました。トラッキングコードの修正不要で開始できます。
Googleアナリティクスリマーケティングは、サイトに訪問したユーザーをアナリティクスのさまざまな切り口でしぼりこんで、再訪問を促すことができる手法です。2012年7月の開始以来、きめ細かな施策を行う企業を中心に活用が進んでいますが、全ページのトラッキングコードを修正する必要があるなど、設定までのハードルがやや高めなのも事実。米国時間2015年1月28日に発表されたGoogleアナリティクス公式ブログの記事Start Remarketing with Google Analytics Instant Activationによれば、リマーケティングを活用するマーケティング担当者=”リマーケター”の5人に1人しか、セットアップをうまく完了できていないのだそうです。
そこでGoogleは今回、Googleアナリティクスリマーケティングの活用が一層進むように、よりシンプルにアクティベートができるようにしました。これにより、これまでのようにトラッキングコードを修正する必要なしに、簡単にGoogleアナリティクスリマーケティングをはじめられるようになります。
※ユニバーサルアナリティクスにアップグレード済みのプロパティが前提
※ウェブプロパティ専用。Android/iOSアプリではトラッキングコードの変更が必要
以下、手順です。
アナリティクス設定>プロパティ>リマーケティング>ユーザーリストとたどり、連携する広告アカウントを選択して「次のステップ」をクリックします(下図)。
ポリシーに目を通して「有効にする」をクリックします(下図)。
「ユーザーリストを定義する」を編集してしぼるユーザーを設定します(下図)。
デフォルトではすべてのユーザーに設定されていますが、例えば「新規訪問ユーザーで○ページ以上見た」「メールニュースから訪問した」「このボタンをクリックした」など、有望なユーザーと考えられる条件を自由にしぼって設定することができます。
必要に応じて編集して、リスト名を付けて「保存」をクリックすれば、連携したAdWordsにリマーケティングリストが送られます。AdWordsでの「キャンペーンの作成」をクリックするとAdWordsに遷移して、リマーケティングキャンペーンを作成することができます。
なお、これにより、サイトに訪問しているユーザーの年齢や性別などの属性および興味と関心に関するレポートの有効化もトラッキングコードの変更なしで可能になります。アナリティクス設定>プロパティ>プロパティ設定の広告主向け機能から、「ユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートの有効化」のオンオフをして管理できます。
公式ブログで強調されているように、Googleアナリティクスリマーケティングにはスマートリストという機能があります。スマートリストは学習機能を使ってGoogleが有力候補と判断したユーザーに対してアプローチできるもので、地域やデバイス、ブラウザ、リファラー、セッションの滞在時間やセッションあたりのページ数など、さまざまなシグナルに基づいて有望なユーザーをGoogleが判断してくれます。
人間の頭で有望なユーザーにきめ細かくねらいをしぼることも、機械の力によって定義された有望なユーザーにねらいをしぼることもできるGoogleアナリティクスリマーケティング。今回の導入のシンプル化により、活用がさらに進みそうです。