GA4のよくある疑問を解決:新規ユーザーとリピーターとは?
2024年12月18日
ライター:土屋 英恵

GA4のデータを使用する際、ユーザーを「新規」「リピーター」に分けて分析したいということはよく出てくるケースかと思います。その中で「GA4の新規とリピーターはどうやってみるのか?」「GA4の新規とリピーターの定義は?」といったご質問をよくいただきます。

今回は、GA4の指標「新規ユーザー」と「リピーター」とディメンション「新規 / 既存」についての解説や、各データの確認方法をご紹介します。

  1. GA4の指標「新規ユーザー」と「リピーター」とは
    1. イベント「first_open」「first_visit」のデータ保持期間は?
    2. 新規ユーザー数とリピーター数を確認するには?
  2. GA4のディメンション「新規 / 既存」とは
    1. 初回訪問と2回目以降の訪問を分けてデータを確認するには?

1.GA4の指標「新規ユーザー」と「リピーター」とは

GA4で初回訪問者や2回目以降の訪問者のユーザー数を確認したい場合に、指標「新規ユーザー」と「リピーター」を使用します。

公式ヘルプによる各指標の定義は以下の通りです。

新規ユーザー:指定した期間に first_open イベントまたは first_visit イベントがログに記録された、新しいユニーク ユーザーの数。

リピーター:指定した期間に、過去のセッションを 1 回以上開始したユニーク ユーザーの数。過去のセッションがエンゲージメント セッションだったかどうかは関係ありません。

[GA4] ユーザーに関する指標を理解する

指標「新規ユーザー」は指定した期間中に、イベント「first_open」または「first_visit」が発生したユーザーの数がカウントされます。

指標「リピーター」は指定した期間中に訪問した、過去1回以上セッションを開始したことがあるユーザーの数がカウントされます。
※セッションとは、ユーザーのウェブサイトへの訪問から離脱までの一連の流れを意味します。

1ユーザーが指定した期間中に初回訪問と2回目以降の訪問をした場合、「新規ユーザー」と「リピーター」それぞれにカウントされます。

※各イベントの定義
first_open:ユーザーがアプリをインストールまたは再インストールした後に、そのアプリを初めて起動したとき
first_visit:アナリティクスが有効になっているウェブサイトまたは Android Instant App をユーザーが初めて訪問 / 起動したとき

イベント「first_open」「first_visit」のデータ保持期間は?

それでは、新規ユーザーの判定に使用されるイベント「first_open」「first_visit」はどのぐらいの期間保持されるのでしょうか。

探索レポートの場合、イベント「first_open」および「first_visit」のデータ保持期間は、イベントのデータ保持期間設定によります。※標準レポートではデータの保持期間は適用されません。

イベントのデータ保持期間は、GA4の標準版が最長14か月、360版が最長50か月設定可能です。データ保持期間については以下の記事をご覧ください。

新規ユーザー数とリピーター数を確認するには?

GA4で新規ユーザー数とリピーター数を確認するには、標準レポートを使用する方法と、探索レポートを使用する方法があります。

①標準レポート

  • [維持率]レポートでは、選択期間中の各ユーザー数の総数と、期間グラフが表示されます。
  • [集客]>[ユーザー獲得]レポートでは、ユーザーの最初の流入元別に各指標を確認することができます。

②探索レポート

  • 探索レポートを使用すると、カスタマイズしたグラフで各指標を抽出することができます。

探索レポートの基本的な使用方法についてはこちらの記事をご覧ください。

2.GA4のディメンション「新規 / 既存」とは

GA4で計測された各データを、初めて訪問したユーザーと、過去にも訪問したことがあるユーザーに分けて見たい場合は、ディメンション「新規 / 既存」を使用します。ただし、初回訪問が「過去7日以内」かどうかによって分類されるため注意が必要です。

公式ヘルプによる定義は以下の通りです。

新規: 最初にアプリを起動したのが過去 7 日以内。
既存: 最初にアプリを起動したのが 7 日以上前。

[GA4] 事前定義されたユーザー ディメンション

アプリのみの記述となっていますが、ウェブの場合も同様に、最初にウェブサイトに訪問した日が過去7日以内かどうかによって分類されます。

これは、指定した期間中のユーザーの訪問日から過去7日以内に、イベント「first_open」または「first_visit」が発生したかどうかによって判断されています。

ユーザーの訪問日から過去7日以内にイベント「first_open」または「first_visit」が発生していれば「新規」、発生していない場合は「既存」となります。

つまり、初めての訪問日から7日以内に2回目以降の訪問をした場合でも「新規」ユーザー扱いとなります。

ディメンション「新規 / 既存」は探索レポートで使用することができます。

ただし、ディメンション「新規 / 既存」は今後廃止される予定となっていますのでご注意ください(時期未定)。

初回訪問と2回目以降の訪問を分けてデータを確認するには?

GA4で計測された各データを、初めて訪問したセッションと、2回目以降に訪問したセッションに分けて確認したい場合、初回訪問時に計測されるイベント「first_open」「first_visit」の有無、またはユーザーの何回目のセッションかを記録するディメンション「セッション番号」を使用してセグメントを作成します。

セグメントは探索レポート内で作成することができます。

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セグメントの作成方法は以下の記事をご覧ください。

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この記事を書いた人
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土屋 英恵
カスタマーサクセスコンサルタント
前職の広告代理店では、データアナリストとしてWEB広告の検証や効果分析、ソーシャルリスニングによるユーザーニーズ分析、Googleアナリティクスを活用したサイト改善等に携わる。このたび、データソリューションコンサルタントとして、主にGoogleアナリティクスの導入支援/活用サポートを行う。嗜好品はコーヒーとワイン。社内のコーヒーメーカーを愛用中。
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