Googleアナリティクス4プロパティ(GA4)では、標準版の場合データの保持期間が最長14か月となっています。これを聞いて、保持期間を過ぎるとGA4の全データが消えてしまうと思われている方もいるのではないでしょうか。
実際には、保持期間を過ぎると全データが閲覧できなくなるわけではなく、閲覧するレポートやデータによって異なります。
本記事では、GA4のデータの保持期間について解説します。
1.データの保持期間とは
データの保持期間とは、Googleアナリティクスのサーバーに保存されたユーザー単位およびイベント単位のデータが自動的に削除されるまでの期間のことです。
保持期間は、Cookie、ユーザーID、広告IDに関連付けられたユーザー単位およびイベント単位のデータに適用されます。
設定できる保持期間は、GA4の場合標準版が最長14か月、360版が最長50か月です。
デフォルトでは「2か月」の設定になっていますので、最初に設定を変更しておくことをおすすめします。
標準版GA4 | 360版GA4 |
---|---|
最長14か月 オプション: 2、14か月 |
最長50か月 オプション: 2、14、26、38、50か月 |
ユーザー属性データは2か月間ユーザーの操作がない場合は削除される
ユーザー属性データ(年齢、性別、興味関心など)には、設定にかかわらず2か月の保持期間が適用されます。ユーザーの操作が2か月間行われない場合は自動的に削除されます。
Googleシグナルの保持期間は最長26カ月
Googleシグナルのデータが保持される期間は、設定にかかわらず最長26か月です。
デフォルトの保持期間は26か月ですが、データの保持期間を26か月よりも短い期間に設定すると、その期間がGoogleシグナルのデータに反映されます。
2.データの保持期間が適用されるレポート
データの保持期間はGA4の標準レポート(セカンダリディメンションを含む)には影響せず、探索レポートにのみ適用されます。
データポータルのGAコネクタで接続した場合のGA4データも、GA4の標準レポートと同様に保持期間の影響は受けません。
レポート・データの種類 | 保持期間の適用 |
---|---|
GA4標準レポート | なし |
GA4探索レポート | 保持期間が適用 |
データポータルのGAコネクタで接続したGA4データ | なし |
BigQueryにエクスポートしたGA4データ | なし |
探索レポートでは保持期間より長い期間を指定することができず、保持期間を超えた期間のデータはレポートに表示することはできません。
3.データの保持期間の設定方法
- 保持期間を延長すると、収集済みのデータに対して変更が適用されます。
- 保持期間を変更すると、変更が適用されるのに24時間かかります。この間は変更を元に戻すことができ、データには影響しません。
- GA4の管理画面>プロパティ列>データ設定>データ保持 にアクセスします。
- [イベントデータの保持]のオプションで任意の期間を選択します。
- [新しいアクティビティのユーザーデータのリセット]設定を確認します。※デフォルトではオンになっています。
このオプションをオンにすると、ユーザーからの新しいイベントが発生するたびにユーザーの識別子の保持期間がリセットされます。つまり、有効期限はイベント発生時刻から保持期間が経過した時点になります。
ユーザーが新しいアクティビティを行ってもユーザーの識別子の保持期間をリセットしない場合は、このオプションをオフにします。
リセット機能は、ユーザー単位のデータにのみ適用されます。 - [保存]をクリックします。