GA4の「ライブラリ機能」の活用例:チーム独自のコレクション
2022年12月13日
ライター:高田 和資

前回のコラムでライブラリ機能の使い方を解説しました。今回はライブラリ機能の応用編として、チームごとに独自のレポートが必要なときに便利なコレクションの活用例を紹介します。

また、動画でもライブラリ機能についてご紹介しています。


管理者がコレクションを配布するまでの流れ

アユダンテでは各メンバーがコラムを執筆しており、コラムページからの流入がサイト訪問の多くを占めています。GA4のデータを見るときも、コラムに特化してランディングページや流入元などを集計するときが多くあります。しかし、標準レポートでデータを見るときは、都度、比較フィルタで「/column/」の絞り込みをする必要があるなど、若干ですが工数がかかります。

このように定期的に絞り込みをする内容が決まっているときは、管理者・編集者がライブラリ機能で部署・チーム専用のコレクションを作成すると便利です。アユダンテではコラムチーム用のコレクションを用意して対応しました。

コラムチーム用に「column」で絞り込みをした属性用のトピック「ユーザー属性」と流入・エンゲージメント用のトピック「ユーザー獲得・集客」「ランディング・ページタイトル」を用意しました。


STEP1:フィルタを利用してライブラリレポートを作成する

まず、コラム用のコレクションに紐づけるレポートをライブラリから作成します。ディメンションと指標は標準レポートのデフォルトレポートと同じにして、フィルタで/column/を適用しています。ライブラリ機能の「新しいレポートを作成>詳細レポートを作成」から作るとき、「テンプレートから開始する」から内容の近いレポートフォーマットを選択すると便利です。

テンプレートから開始する

コラムチーム用に「column」で絞り込みをした属性用のトピック「ユーザー属性」と流入・エンゲージメント用のトピック「ユーザー獲得・集客」「ランディング・ページタイトル」を用意しました。設定した内容を下記にまとめました。

詳細レポート:コラム ユーザー属性
ディメンション
地域
市区町村
言語
年齢 ※デフォルト
性別 インタレストカテゴリ
指標 ユーザー
新規ユーザー数
エンゲージのあったセッション数
エンゲージメント率
エンゲージのあったセッション数
平均エンゲージメント時間
イベント数
コンバージョン
合計収益
レポートのフィルタ ランディングページ+クエリ文字列
=「/column/」を含むすべての値
詳細レポート:コラム ユーザー環境
ディメンション ブラウザ ※デフォルト
デバイス カテゴリ
デバイスモデル
画面の解像度
アプリのバージョン
プラットフォーム
OSのバージョン
プラットフォーム/デバイスカテゴリ
オペレーティングシステム
OSとバージョン
指標 ユーザー
新規ユーザー数
エンゲージのあったセッション数
エンゲージメント率
平均エンゲージメント時間
イベント数
コンバージョン
合計収益
レポートのフィルタ ランディングページ+クエリ文字列
=「/column/」を含むすべての値
詳細レポート:コラム ユーザー獲得
ディメンション 最初のユーザーのデフォルトチャネル ※デフォルト
ユーザーの最初のメディア
ユーザーの最初の参照元
ユーザーの最初の参照元/メディア
ユーザーの最初の参照元プラットフォーム
ユーザーの最初のキャンペーン
ユーザーの最初のGoogle広告の広告ネットワークタイプ
ユーザーの最初のGoogle広告の広告グループ名
指標 新規ユーザー
エンゲージのあったセッション数
エンゲージメント率
平均エンゲージメント時間
イベント数
コンバージョン
合計収益
レポートのフィルタ ランディングページ+クエリ文字列
=「/column/」を含むすべての値
詳細レポート:コラム 集客
ディメンション セッションのデフォルトチャネルグループ
セッションの参照元/メディア ※デフォルト
セッションのメディア
セッションの参照元
セッションの参照元プラットフォーム
セッションのキャンペーン
指標 ユーザー
セッション
エンゲージのあったセッション数
セッションあたりの平均エンゲージメント時間
セッションあたりのイベント数
エンゲージメント率
直帰率
セッションのコンバージョン率
イベント数
コンバージョン
合計収益
レポートのフィルタ ランディングページ+クエリ文字列
=「/column/」を含むすべての値
詳細レポート:コラム ランディング
ディメンション ランディングページ+クエリ文字列 ※デフォルト
指標 セッション
新規ユーザー数
エンゲージのあったセッション数
エンゲージメント率
直帰率
セッションあたりの平均エンゲージメント時間
セッションのコンバージョン率
イベント数
コンバージョン
レポートのフィルタ ランディングページ+クエリ文字列
=「/column/」を含むすべての値
詳細レポート:コラム ページタイトル
ディメンション ページタイトルとスクリーンクラス ※デフォルト
ページパスとスクリーンクラス
ページタイトルとスクリーン名
コンテンツグループ
指標 表示回数
ユーザー
ユーザーあたりのビュー
平均エンゲージメント時間
イベント数
コンバージョン
合計収益
レポートのフィルタ ページパスとスクリーンクラス
=「/column/」を含むすべての値


・STEP2:コラムカテゴリ用のコレクションを作成

STEP1で各レポートを作成するとライブラリ一覧にレポートが表示されます。

「01-コラムのみ」という新しいコレクションを作成し、トピック:ユーザー属性、トピック:ライフサイクルという分類を作り、それぞれ作成したレポートをドロップします。その後、作成したコレクションを「公開」して完成です。GA4を利用している各ユーザーも「01-コラムのみ」のコレクションを閲覧できるようになります。

部署やチーム独自のレポートはユニバーサルアナリティクスだと、ビュー機能、カスタムレポートを利用していました。GA4は「管理者・編集者が作成してユーザーに公開する」という手順が必要ですが、ライブラリ機能のコレクションで近しいことが可能です。

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この記事を書いた人
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高田 和資
シニアカスタマーサクセスコンサルタント
Google アナリティクス 360専任コンサルタント。WEB制作会社を経て、人材系サイトやECサイトのマーケティングを担当、Google アナリティクス導入支援の他、サイト分析、改善提案を得意とする。幼少期からサッカーに親しみ、現在もサッカーをこよなく愛する。
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