ビューがなくなったGA4、「あのレポートの作り方は?」
2022年06月23日
ライター:吉成 かすみ

GA4はこれまでのGoogleアナリティクスと考え方が大きく変わりました。その中でも大きな違いとして、「ビュー」という単位がなくなったことが挙げられます。
基本的な考え方については、過去のコラムをご参照ください。

アユダンテコラム:
GA4の超基本① アカウント構造(アカウント、プロパティ、データストリーム)

そこで今回は、よくあるビューの利用シーンごとに、「GA4ではどのように置き換えるか」というユースケースをいくつかまとめました。

  1. 特定のドメインやページのみのレポートを作る
    1. 必要な範囲のデータだけを見たい
    2. 閲覧できるデータ範囲自体を限定したい
  2. 社内アクセス除外のビューを作る
  3. User-IDビューを作る
  4. ビュー単位で設定していた項目はどうしたらいいの?

① 特定のドメインやページのみのレポートを作る

ビューの利用方法としてよく見られるのが、「特定のドメインやディレクトリのデータだけを表示する」というビューフィルタをかけるパターンです。

事業部の担当者や外部の代理店など、「必要な範囲のデータだけを見たい」というケースや、「検証用と本番用でビューを別にしている」という場合にこうした設定がされています。

GA4ではレポート画面がプロパティ単位になるため、GA4の画面上でレポートを確認すると、含まれるデータストリームのすべてのデータが表示されることになります。


この場合の代替方法を2種類ご紹介します。ケースによって使い分けてください。

1. 必要な範囲のデータだけを見たい

まず「データが見えること自体は問題ないが、余計なデータは見たくない」という場合です。
たとえば「自分が担当しているサイトやディレクトリのデータだけ素早く確認したい」という社内の担当者には、操作の過程で他サイトのデータが見えても問題はありません。
この場合、GA4のレポート画面上で見たい範囲のみにデータをフィルタリングすることが可能です。

標準レポートでは、「比較」機能を使います。
以下は「ページとスクリーン」レポートで、「特定のホスト名のページのみに絞り込む」という「比較」を設定しています。サブドメインである「shop.googlemerchandisestore.com」のみのデータが表示されています。


また、探索レポートでも同様に「フィルタ」機能を使うことで、特定のデータのみに絞り込むことができます。


2. 閲覧できるデータ範囲自体を限定したい

上記1.の方法は、「比較」や「フィルタ」を外すとそれ以外のデータも見えてしまいます。
代理店や制作会社など、社外にデータを共有する場合などは、「特定の範囲外のデータ自体を見れない状態にしたい」ケースもあるでしょう。

こうした場合の手段として、データポータルの利用をおすすめします。
データポータルでは、「レポート単位 > ページ単位 > グラフおよびフィルタ オプション単位」という3つのレベルの「フィルタ」が設定できます。
このうち、最も上位の「レポート単位」は閲覧権限で共有された相手は変更できないため、この単位で特定のホスト名やURLに絞り込んだデータにすることで、見せたいデータだけのレポートを作成することができます。


ちなみに、GA4のユーザー権限ではGA4のレポート上に費用・収益に関する表示をオフにできる機能もあります。見せたくないデータが費用・収益だけである場合(サイト全体のユーザー数などは見えてもいい場合)は、この機能の利用も検討してみてください。

アナリティクスヘルプ:
アクセス権とデータ制限の管理

② 社内アクセス除外のビューを作る

1プロパティ内に「全データ」と「社内アクセス除外」の2つのビューを作っているサイトも多いのではないでしょうか。
GA4では社内アクセスの除外がプロパティ単位になっています。設定方法は別コラムにてご紹介しています。

アユダンテコラム:
GA4のフィルターで内部トラフィック除外を設定してみた

除外設定を「有効」にすると、社内アクセスのデータは見られなくなります。ユニバーサルアナリティクスでいう「社内アクセス除外」のビューだけになるイメージです。
そのため、社内アクセスもデータとして持っておきたい場合は、現在は内部トラフィック除外をしないでおくしか方法がありません。

内部トラフィックを特定したい場合、先のコラムに記載の内容を設定した上で有効化はせず「テスト」にしておき、比較フィルタを作成することで内部トラフィックのみ/除外した数値を表示できます。


③ User-IDビューを作る

ユニバーサルアナリティクスではUser-ID機能をオンにすると「User-ID ビュー」が作成できました。
GA4でもUser-IDによるユーザーの識別は可能ですが、どの識別子を使うかはプロパティ単位の設定になっています。

そのため、User-IDを使うビューと使わないビューの両方をどうしても作りたい場合は、プロパティを2つ作り「User-IDを使うプロパティ(モニタリング対象またはブレンド)」と「User-IDを使わないプロパティ(デバイスベース)」とそれぞれ設定する必要があります。

ただ、プロパティが2つになることで管理が2重になりますし、同じサイトで2種類のデータが出てしまうことで混乱を招く可能性もあるので、どちらか必要な方に統一するのが良いでしょう。


④ ビュー単位で設定していた項目はどうしたらいいの?

その他、今までビュー単位で設定できていた機能がGA4だとどうなるのか、公式ヘルプに記載があります。
URLパラメータの除外、カスタムチャネルグループなど、まだサポートされていない機能もありますのでご注意ください。

アナリティクスヘルプ:
[UA→GA4] Google アナリティクス 4 プロパティのユニバーサル アナリティクス ビュー関連の機能


GA4への移行は考えることが多い作業ですが、「今までどんなレポートを使っていたのか、それは今後も必要なレポートなのか」など、データの見方についてもあらためて棚卸しする機会にしてみてください。

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この記事を書いた人
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吉成 かすみ
シニアカスタマーサクセスコンサルタント
兼 アシスタントマネージャー
設計〜実装〜レポーティング〜サイト改善の一通りの業務を経験。制作会社や広告代理店、ECサイトやオウンドメディアの担当者など、支援側と事業側の両方の経験を活かしてコンサルできるのが強み。趣味はゲームとお酒とYouTube。
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