サイトのインプレッションとURLのインプレッションの違い(データスタジオ内Search Consoleコネクタ)

2018年07月10日
ライター:村山 佑介

Google データスタジオでSearch Consoleの検索アナリティクスにおける取得可能なデータが16ヶ月に拡張されたことで、SEOに関するデータの分析、傾向の把握をデータスタジオで行おうと考える方は多いのではないでしょうか。

データスタジオでSearch Consoleコネクタを初めて選択する方が疑問に感じる「サイトのインプレッション」「URLのインプレッション」について紹介します。

  1. 「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」の選択箇所
  2. 検索アナリティクスにおける「サイト別の集計」と「ページ別の集計」
  3. データフィールドの違い
  4. データスタジオ内での数値検証

「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」の選択箇所

「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」は、データスタジオで、Search Consoleのコネクタを選択すると、どちらか選択するように表示されます。

「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」の選択箇所

1.データスタジオでSearch Consoleコネクタを利用する際はリソースタブをクリックし、「追加済みのデータソースの管理」をクリックします。

リソースタブをクリックし、「追加済みのデータソースの管理」をクリック

2.「データソースを追加」をクリックします。

「データソースを追加」をクリック

3.Googleコネクタ内のSearch Consoleコネクタを選択します。

Search Consoleコネクタを選択

4.「サイト」から接続したいSearch Consoleのプロパティを選択すると2列目の「表」欄にて、「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」のどちらを選択するように表示されます。

「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」のどちらを選択するように表示される

はじめてデータスタジオでSearch Consoleコネクタを利用する方は、どちらを選択すればよいか迷ってしまうのではないでしょうか。どちらのデータフィールドでもSearch Console内の検索アナリティクスに関するデータが取得できますが、取得できるデータに差があるため、それぞれのデータフィールドの仕様を理解して選択する必要があります。

検索アナリティクスにおける「サイト別の集計」と「ページ別の集計」

Search Consoleコネクタ接続画面で、接続したいプロパティを選択すると2列目に表示される「表」の「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」は、Search Consoleの検索アナリティクスにおける「サイト別の集計」と「ページ別の集計」の差により存在します。

Search Consoleの検索アナリティクスを利用していると、明確に「サイト別の集計」を利用する、「ページ別の集計」を利用するといった選択メニューが存在しないため認識しづらいかもしれません。

Search Console内の検索アナリティクスで、特定のページ別または検索での見え方別でグループ化、絞り込み、比較した場合は、検索アナリティクスで表示されるレポート内のすべての指標はページ別に集計されます

一方で、それらのデータ抽出や機能を利用しなかった場合は、すべての指標がサイト別に集計されます

つまり、それぞれで別のデータ集計が行われているのです。

参照
検索アナリティクス レポート – Search Console ヘルプ (サイト別の集計とページ別の集計)

上記ヘルプページにも記載されていますが、改めて2つの集計方法の違いをまとめると、 まず、「サイト別の集計」と「ページ別の集計」は、集計方法が違います。そのためデータに差分が生じて、Google検索の検索結果に同じサイト(Search Consoleに設定しているプロパティ単位)が表示される際の集計方法に違いが発生します。

下記はデスクトップ向けのGoogle検索で「アユダンテ セミナー」と検索した際の検索結果ですが、ナレッジパネルカードを含めてayudante.jp 内における複数のページが確認できます。

デスクトップ向けのGoogle検索で「アユダンテ セミナー」と検索した際の検索結果

「サイト別の集計」では複数ページが表示されていても表示回数は1として集計されますが、「ページ別の集計」ではそれぞれのページで1ずつが集計されます。

具体的な指標別で記載すると以下となります。(実際には上記キャプチャエリア以下にも他の ayudante.jp内ページが表示されていますが、キャプチャ内に表示されている以下のページのみで記載します。)

ページタイトルとURL

  • 自社セミナー
    https://ayudante.jp/release/seminar
  • セミナー開催!「今のやり方でいいのかな?AdWordsを上手く、楽しく、動かす方法」【 アユダンテ・SEMカフェ合同企画 】
    https://ayudante.jp/column/2017-09-12/08-30/
  • アユダンテ株式会社
    https://ayudante.jp/
  • 2018年2月16日(金)【 アユダンテ・SEMカフェ合同セミナー 】「今のやり方でいいのかな?AdWordsを上手く、楽しく、動かす方法」<フルボリューム版>
    https://ayudante.jp/column/2017-12-18/13-00
  • アユダンテ株式会社(ナレッジパネルカード内)
    https://ayudante.jp/

表示回数

  • サイト別集計:1回
  • ページ別集計:5回

それぞれのページで表示回数は1回ずつ集計されます。検索結果に表示されたのは5ページとなりますので、合計5回となります。

クリック数

  • サイト別集計:1回
  • ページ別集計:1回(クリックされたページに対して)

サイト別集計としては、検索結果に複数のページが表示されていて、Google検索したユーザーが特定のページ1つをクリックしてページを閲覧後、Google検索の検索結果に戻り、同じサイト内の別ページへのリンクをクリックしても、1回として集計します。
ページ別集計では、検索結果に表示されたページの中でクリックされたページに対して1回が集計されます。

平均掲載順位

  • サイト別集計:1位
  • ページ別集計:3位

サイト別集計では、複数表示されているページの中で最上位に表示されているページの順位が集計されます。
ページ別集計では、表示されたページの掲載順位とページ数によって算出されます。1位、2位、3位、4位、5位に各ページが掲載されているため、(1+2+3+4+5)/5=3 となり、3位と集計されます。

「サイト別の集計」と「ページ別の集計」で集計方法が異なるため、上記のように、Search Consoleに登録されているプロパティが同じサイト内の複数ページが検索結果に表示された場合、「サイト別の集計」の方がクリック率、平均掲載順位は高くなる傾向があります。

このようにSearch Console内の検索アナリティクスでの集計方法が異なるため、データスタジオにデータをコネクトする時も、どちらの集計方法によって集計されたデータを可視化したいのか選択する必要があります。

Search Console内の名称 データスタジオ内
Search Consoleコネクタでの名称
サイト別の集計 サイトのインプレッション
ページ別の集計 URLのインプレッション

データフィールドの違い

集計方法が異なるために、コネクタ選択画面で選択する必要があることがわかりましたが、データスタジオではどのような差があるでしょうか。

集計方法が異なるため表示される数値が異なるのはもちろんのこと、データフィールドが異なるので注意が必要です。

「サイトのインプレッション」におけるデータフィールド

「サイトのインプレッション」を選択すると以下のデータフィールドがデータソースとして追加されます。

データフィールドがデータソースとして追加された画面

「URLのインプレッション」におけるデータフィールド

「URLのインプレッション」を選択すると以下のデータフィールドがデータソースとして追加されます。

データフィールドがデータソースとして追加された画面

何がそれぞれのデータフィールド上で異なるか、以下の表で整理してみましょう。

検索アナリティクス内の名称 サイトのインプレッションでのデータフィールド名 URLのインプレッションでのデータフィールド名
ディメンション 日付 Date Date
デバイス Device Category Device Category
Country Country
検索タイプ Google Property Google Property
クエリ Query Query
ページ Landing Page
指標 クリック数 Clicks URL Clicks
表示回数 Impressions Impressions
CTR Site CTR URL CTR
掲載順位 Average Position

「サイトのインプレッション」でのデータフィールドでは、検索アナリティクスにおけるページが存在せず、「URLのインプレッション」でのデータフィールドでは、検索アナリティクスにおける掲載順位が存在しません

検索アナリティクスにおける「サイト別の集計」と「ページ別の集計」でも記載したように、「サイト別の集計」ではGoogle検索の検索結果ページに同じサイト内の複数のページが表示されていた場合、特定のページに対して集計するのではなく、サイト単位で集計していました。そのため、ページに関するディメンションが「サイトのインプレッション」でのデータフィールドに存在しないと考えられます。「URLのインプレッション」に、検索アナリティクスにおける掲載順位が存在しないのは不明です。URL単位での掲載順位は集計しているはずなのですが…。

データスタジオ内での数値検証

「サイトのインプレッション」でのデータフィールドと、「URLのインプレッション」でのデータフィールドを使用した際の数値にどのくらいの差が発生しているのか数値検証してみました。

Google検索にて特定のクエリで検索した際に、検索結果に表示されるページが同じサイト内で複数のページが表示されるサイト程、数値の差が大きくなるはずと仮定した参考程度の数値検証結果となります。

下記が2018年7月3日の1日だけの表レポートにおける数値比較です。

2018年7月3日の1日だけの表レポートにおける数値比較

下記がデータ取得できる16ヶ月分の表レポートにおける数値比較です

データ取得できる16ヶ月分の表レポートにおける数値比較

やはり表示回数であるImpressionsに関しては、サイト単位での表示回数である「サイトのインプレッション」より、ページ単位での表示回数である「URLのインプレッション」の方が多く集計されています。
クリック数であるClicks、URL Clicksに関しては、ページ単位でのクリック数である「URLのインプレッション」の方が多く集計されています。おそらく、特定の検索クエリで検索した1回のGoogle検索で、同じサイト内の複数ページが表示され、検索結果とページを数回行き来したユーザーがいる可能性が考えられます。また、データ取得期間が多い程、数値に差異が発生しています。

このようにSearch Consoleの検索アナリティクスにおける集計方法に違いがあるため、データスタジオで接続できるSearch Consoleコネクタのデータソースに違いがあります。それぞれのデータソースは集計方法が異なるため、当然ながらデータスタジオ内で可視化した際の数値も異なります

「URLのインプレッション」にしかページを指定することができるディメンションの「Landing Page」が存在しないため、ページのURLをフィルタ等でデータ抽出したレポートを作成する際は「URLのインプレッション」のデータソースを追加する必要があります。

作成したいレポート内容や、表示される数値の仕様を理解した上で、接続するデータソースを選択するようにしましょう。

この記事を書いた人
村山 佑介
村山 佑介
SEOコンサルタント

SEOコンサルタント。事業会社でのインハウスSEO推進経験を活かし、若手ながらすでに多くの事業会社のSEO施策を担当。最近はTableauを使った流入分析の深堀や、広告とSEOの連携などを手掛ける。Google公式コミュニティ アナリティクスカテゴリの “トップコントリビューター”。

著書