Quick DMPってホントに使えるの?
2016年09月12日

近年弊社お客様を含め各所にて、主にインターネット広告運用のアクション最適化に重きを置いたDMP (Data Management Platform) の導入や導入のためのディスカッションが活発となっています。弊社もQuick DMPの展開をスタートしましたので、ここで最近皆様からよく寄せられるご質問に対して、関連する情報を交えながらかんたんに解説したいと思います。

  1. アクションにつながるDMPか?
  2. なぜTableau?
  3. Tableauから直接Googleアナリティクスデータを取得できるのに、なぜDMP?
  4. Quick DMPを導入する事で解決できる課題は何ですか?
  5. TableauからQuick DMPのデータベースに繋げてアドホック分析は出来ますか?

アクションにつながるDMPか?

まず始めにみなさんが一番知りたいポイントをお伝えします。

Quick DMPの活用で実際にアクションにつながるのか? もちろんアクションにつながります!
広告運用のアクション最適化においては、弊社広告運用担当者および弊社お客様が本当に必要なデータをピックアップし、本当に見たい分析レポートに仕上げています。

なおお客様とは綿密なコミュニケーションを取りながらアクションプランの設計を行い、規定のアクションプラン以外であれば、必要なデータソースおよびダッシュボードを追加開発し、プライベートDMPとして開発および運用が可能です。

なぜTableau?

Tableauを採用する理由は明確です。
Quick DMPでは公式ダッシュボード・データビジュアライゼーションツールとしてTableau Desktopを採用しています。

BIおよびデータビジュアライゼーションツール市場には他にも山ほど製品があるのに、なぜ弊社ではTableauを採用しているのか? それはTableauが持つすばらしいデータビジュアライゼーション技術と、活発なユーザーコミュニティーやカルチャーがあるからです。
一般的にTableauの強みはデータビジュアライゼーション技術と接続可能なデータベースの数とされていますが、活発なユーザーコミュニティー・カルチャーがあるからこそ、ユーザーのツール習熟度がツール使用開始早期に高くなる傾向があると考えます。またツール習熟度があがるからこそ、ユーザーは更にツールを使う楽しみや高揚感を求め学習し、データ分析の結果から質の高いアクションプランに落ちてくる訳です。

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Tableauから直接Googleアナリティクスデータを取得できるのに、なぜDMP?

接続可能なデータベース数はTableauの強みではありますが、Quick DMPではそれ程重要視しているわけではありません。
何故なら、Quick DMPで管理するお客様の計測データなどすべてのデータは、Amazonのクラウド上にあるRedshiftデータベースで保有・管理しているからです。

Tableau DesktopからGoogleアナリティクスへ直接接続しデータを取得する事は可能です。しかしTableau DesktopからのGA接続をご利用になられている方々は日々感じられているかと思われますが、Google側の仕様がボトルネックになりパフォーマンスが良くありません。
以下にTableauからのGA直接接続での現状の課題についてまとめてみました。

  1. 抽出期間を長くとるとデータにサンプリングがかかってしまう
    サンプリング問題はメジャーな問題かと思いますが、サンプリングがかからないように気を使いながら抽出期間を設定したり、サンプリングがかかってしまってもう一度期間を短く設定しながら再度抽出するなど、非常に手間がかかるのが現状です。
  2. 抽出時に選択可能なディメンション/メジャーの組み合わせに制限がある
    上記1の問題とも絡んでいますが、分析したいディメンションやメジャーが組み合わせによりデータが取得できない場合があります。
  3. 抽出のスピードが遅い
    直接接続しデータ抽出にかかる時間が非常に長いです。直接接続を選択してしまって、無駄な時間を費やす者が弊社内でもたまに見かけられますが。。。
  4. APIのコール(実行)数に制限がある
    Googleで提供されている各サービスにおいては、APIの最大コール数に制限がありますが、Googleアナリティクスにも制限があります。よって、APIをコールしてデータ抽出を行っている最中に、APIのコール数制限に引っかかってしまってデータ抽出が出来ない、という最悪のパターンも考えられます。

なおこれらのGoogleアナリティクスの課題に対処すべくGoogleではGoogleアナリティクス360(旧名称:Googleアナリティクスプレミアム)の顧客に対しては、BigQueryを活用するソリューションを提供しています。しかしながらGoogleアナリティクス360顧客の時点で有償ユーザーである事と、BigQueryも一定の利用量から有償になる事を考えると、Amazon Redshift上にQuick DMPとして管理・蓄積されるGoogleアナリティクスデータベースへ接続する方がスマートでスピーディーなデータ抽出が可能です。
またGoogleアナリティクスだけでなく、AdWords系やSearch Consoleのデータ、Yahoo系のデータまでもが一元的に蓄積・管理されていますので、それらも同様にスマートにスピーディーに分析プロセスに載せる事が可能で、その後のアクションプランの実行も言わずとも早くなります。

Quick DMPを導入する事で解決できる課題は何ですか?

日本の一般的なマーケターが、データ分析に重きをおいたDMP環境を瞬時に用意できますので、これまでお客様先のIT部門とマーケティング部門との社内協業、さらにはSIerやITベンダーを巻き込んだ協業では延々と進まなかった社内DMPプロジェクトが一瞬にしてスモールスタート出来る事になります。
標準サービスでスモールスタートした後、追加データソースなどの要件に関しては順次優先順位に基づいてアジャイルに対応していく事が可能です。Quick DMPを「活用」する事で解決出来る課題については、また別の機会をとってご紹介したいと思います。

TableauからQuick DMPのデータベースに繋げてアドホック分析は出来ますか?

オンデマンドレポートサービスをご契約のお客様であれば、いつでもTableau DesktopからQuick DMPのデータベースに接続してアドホック分析が可能です。
またTableauの操作知識をお持ちのお客様であれば、弊社が提供する標準のTableauダッシュボードへお客様独自のビジュアライゼーションやKPI、また社内のデータソースなどを追加してカスタムダッシュボードへ作り替えたり、まったく新たなダッシュボードを追加する事も可能です。

今回はQ&Aのような形でQuick DMPの世界を示させて頂きました。
Quick DMPはアジャイルに進化するサービスですので、お客様からのインプットが重要と位置づけています。こんなデータソースを標準対応して欲しい、こんな分析は可能だろうか、などお客様がやってみたいこと、どんどんご相談ください。

実は他社代理店様からのお問い合せが非常に多く、事業会社様へのサービス提供に加え、代理店様との協業なども今後積極展開を行って参ります。皆様からのお問い合わせをお待ちしております!

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