いよいよユニバーサルアナリティクスの計測停止まで残り3日となりました。
本コラムでは、7月1日にどのような処理がされるのか、記載します。
※本コラムに記載の内容は、すべてスタンダード版UAプロパティ(無料版UA)での説明です。
2023年7月1日以降に起きること
ユニバーサルアナリティクスからGA4への移行手段として、マニュアル(手動)と自動移行の2パターンの方法があります。
UA上で自動移行をオプトアウトしているか・オプトインしているかによって、計測停止までのプロセスが異なります。
■UAで自動移行をオプトアウトしている場合
7月1日から順次、計測が停止されます。
自動での移行処理は行われませんので、自分でUAからGA4へ移行する必要があります。
アナリティクスヘルプ:[GA4] 設定アシスタントを使用して GA4 プロパティを設定する
■UAで自動移行をオプトインしている場合
設定アシスタント上での設定が完了していない場合、まず自動移行が7月1日から順次開始されます。
自動移行されてから約10日後に、UAの計測が停止します。
必ず自動移行が完了してから停止しますので、移行が終わっていないのに計測が停止されたという状態は発生しません。
自動移行の進捗の確認方法などは、以下の公式ヘルプを参考にしてください。
アナリティクスヘルプ:[UA→GA4] 自動作成された Google アナリティクス 4 プロパティについて
デフォルトではオプトインになっています。この設定がオプトインのままになっている場合、2023年3月以降にGoogleが自動作成したGA4プロパティがすでに接続され、自動移行が一部始まっている可能性があります。
UAの管理画面から、接続されているプロパティが確認できます。
すでにマニュアルで移行したので自動移行したくない、という項目は手動でステータスを「完了」に変更できます。
アナリティクスヘルプ:[GA4] 設定アシスタントを使用して GA4 プロパティを設定する
マニュアル(手動)での移行を推奨します
Google自身もヘルプ上で以下のように記載し、マニュアルでの移行を推奨しています。
ユニバーサル アナリティクス(UA)の設定を手動で GA4 に移行することを強くおすすめします。ご自身で移行されなかった場合は、新しい GA4 プロパティが自動的に作成され、ユニバーサル アナリティクスの設定が新しい GA4 プロパティにコピーされます。ユニバーサル アナリティクスのすべての設定項目に対応するものが GA4 にあるわけではありません。そのため、自動移行プロセスではお客様が想定されているとおりに項目が選択されない場合があります。
https://support.google.com/analytics/answer/12938611
移行ツールを使って自動的にUAの設定をGA4に反映してくれる、と聞くと便利に思えますが、計測がブラックボックス化されたり意図しない計測になりかねません。
その結果、たとえば以下のようなトラブルが想定されます。
- GTMやGA4タグを入れてしまって二重計測になってしまう
- 間違った計測条件になっていたり、移行漏れが発生してしまう
- 使っていない設定やオーディエンスが引き継がれ、無駄なデータが計測される
- 計測しているイベントの条件がわからなくなり、ブラックボックス化されてしまう
- UAタグを削除したり、旧バージョンのタグ(analytics.js)を使っていることで、ある日突然GA4の計測が停止してしまう
上記のようなトラブルが発生してから対応するのは、知識がないとかなり難しいでしょう。
GA4でどのデータを計測すべきかを改めて考えて、マニュアルで移行いただくのを強く推奨いたします。
残り数日と時間がない中ですが、まずは設定タグを入れて基本指標だけはとれるようにしておくなど、優先順位を整理して移行を進めましょう。
アユダンテでは多くのGA4プロパティ移行の経験をもとに、コラムやYouTubeチャンネルで情報を発信しています。ぜひご覧ください。
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