[GA4] 2021年10月以前のセッション指標はレポートに表示されないため注意

2022年10月6日

ライター：土屋英恵

Googleアナリティクス 4(旧：App＋Web)

Googleアナリティクス4プロパティ（GA4）では、2021年10月頃に指標「セッション」のカウント方法が変更されています。
これにより、2021年10月以前のセッション数がGA4レポートに表示されないため、注意が必要です。

2021年10月以前のセッション指標はGA4レポートに表示されない
2021年10月以前のデータがレポートに表示されないセッション指標
2021年10月以前のセッション数確認方法

1. 2021年10月以前のセッション指標はGA4レポートに表示されない

公式ヘルプの記載によると、GA4の指標「セッション」のカウント方法は以下の通り変更されていることがわかります。

2021年10月以前：イベント「session_start」のイベント数をカウント
2021年10月以降：ユニークセッションIDの数を推定

アナリティクスヘルプ：[GA4] セッションについて

2021年10月以降のイベント「session_start」と指標「セッション」はカウント方法が異なり、差異が生じる場合がありますので注意が必要です。
詳細はこちらのコラムをご参考ください。

コラム：イベント「session_start」と指標「セッション」の違いって何？

この変更は過去データには適用されず、公式ヘルプによると2021年10月以前のデータを含むレポートではセッション指標がレポートに表示されないとあります。
対象となるレポートはGA4の標準レポート、探索レポート、データポータルのGoogleアナリティクスコネクタで接続したレポートです。
実際にいつからデータが表示されないかはプロパティや指標により異なります。

デモアカウントの探索レポートでは、指標「セッション」が2021年8月21日以前は0になっていることがわかります。

一方、指標「エンゲージメントのあったセッション数」は2021年11月17日以前が0になっています。

このように、指標によっては2021年10月以降もレポートに表示されない場合がありますので、過去データを集計する際はご注意ください。

2. 2021年10月以前のデータがレポートに表示されないセッション指標

影響のあるセッション指標は以下です。
セッション数や、セッション数をもとに算出される指標に影響があります。

指標	概要
直帰率	エンゲージメントのなかったセッションの割合。
エンゲージメントのあったセッション数	10 秒以上継続するか、コンバージョンイベントが発生するか、ページビューまたはスクリーンビューが 2 件以上発生したセッションの数。
エンゲージメントセッション数（1 ユーザーあたり）	ユーザー 1 人あたりの平均エンゲージメントセッション数。
エンゲージメント率	エンゲージメントのあったセッションの割合。
セッションのコンバージョン率	コンバージョンが発生したセッションの割合。
セッション数	ウェブサイトまたはアプリケーションで開始されたセッションの数。
ユーザーあたりのセッション数	ユーザー 1 人あたりの平均セッション数。
セッションあたりのページビュー数	1 回のセッションで表示されたページ数またはスクリーン数の平均。

3. 2021年10月以前のセッション数確認方法

2021年10月以前のセッション数を確認するには、イベント名「session_start」でフィルタリングしたイベント数をカウントします。

例：探索レポートの場合
[値]に指標「イベント数」をセットし、[フィルタ]欄でイベント名のフィルタ条件を「次と完全一致」、値「session_start」を入力して適用します。

この記事を書いた人

土屋英恵

カスタマーサクセスコンサルタント

前職の広告代理店では、データアナリストとしてWEB広告の検証や効果分析、ソーシャルリスニングによるユーザーニーズ分析、Googleアナリティクスを活用したサイト改善等に携わる。このたび、データソリューションコンサルタントとして、主にGoogleアナリティクスの導入支援/活用サポートを行う。嗜好品はコーヒーとワイン。社内のコーヒーメーカーを愛用中。