Googleアナリティクス4プロパティ(GA4)のレポートを確認していて、「数値がかなり少なく表示されている」「日別データと合計データの数値が合わない」といった場合、データのしきい値が適用されている可能性があります。
本記事では、お客様からのお問い合わせも多いGA4の「データのしきい値」について、適用される条件や対処方法を解説します。
1.データのしきい値とは
データのしきい値とは、ユーザー属性などの情報からユーザーを推測することを避けるため、レポートから一部のデータを除外する仕組みです。GA4の標準レポートやデータ探索の他、データポータルのGoogleアナリティクスコネクタで接続した場合のレポートにも適用されるため、注意が必要です。
データのしきい値はGoogleアナリティクスのシステムによって定義されているため、調整することはできません。
2.データのしきい値が適用される条件
データのしきい値が適用される条件は以下のいずれかです。
・ユーザー属性データが含まれている
閲覧するレポートやデータ探索、または実行する API 呼び出しに、ユーザー属性データまたはユーザー属性データを使って定義されたオーディエンスが含まれている場合は、データが除外されることがあります。
・検索語句の情報が含まれていて、合計ユーザー数が少ない
レポートまたはデータ探索に検索語句の情報が含まれている場合、合計ユーザー数が十分な数に達していなければ、該当データを含む行が除外されることがあります。
※以前しきい値が適用される条件となっていたGoogleシグナルは、2024年2月に削除されました。
3.しきい値が適用されているか確認する方法
標準レポートの場合
標準レポートでしきい値が適用されている場合、レポート名右側のアイコンが!マークに変化します。アイコンをクリックすると「しきい値を適用しました」と表示されます。
探索レポートの場合
探索レポートでしきい値が適用されている場合、画面右上のアイコンが!マークに変化します。アイコンをクリックすると「しきい値を適用しました」と表示されます。
4.対処方法
・集計期間を調整する
ユーザー数が少ないことでしきい値が適用されている場合は、指定する期間を広げることでユーザーの総数が増え、除外されていたデータを表示できる場合があります。
・BigQueryのデータを使用する
GoogleアナリティクスからBigQueryにエクスポートしたデータについては、しきい値は適用されません。