eコマース計測サイトは関連商品レポートを利用しましょう
2016年06月28日

Googleアナリティクスでは、eコマースサイト向けに用意された計測機能であるeコマース計測が利用できます。今回は、eコマース計測を設定したプロパティだけが使用できる機能の「関連商品」というレポートについてご紹介します。

  1. 関連商品とは
  2. 関連商品の設定方法
  3. 考えられるデータの利用方法

関連商品とは

関連商品のヘルプページに記載されている内容を引用すると下記となります。

Google アナリティクスでは、e コマースが有効なプロパティの個々の商品について、トランザクション データを基に関連商品のリストを自動的に生成します。

関連商品 – アナリティクス ヘルプ

少しわかりづらいですが、この関連商品という機能を一言であらわすと、商品を購入したユーザーが購入した他の商品データです。ECサイトの商品詳細ページ下部に、「この商品を購入した方はこれらの商品も買っています」欄をよく見かけますが、あのデータをGoogleアナリティクス上でも確認できます。 なお、関連商品につきましては無料版のGoogleアナリティクスでも利用可能です。

関連商品の設定方法

関連商品の機能を利用するためには、事前に以下の条件を満たしている必要があります。

  • eコマース計測を実装していること
  • Googleアナリティクス設定で関連商品を有効にしていること

Googleアナリティクスの設定画面において関連商品を有効にするための設定は下記になります。
ビュー設定列の「eコマースの設定」内「関連商品の有効化」をオンに変更してください。

関連商品の有効化

上記の条件を満たしている状態にて、十分なトランザクションデータと購入された商品数が30日分存在することで、Googleアナリティクスのレポート上でも関連商品データを確認できます。

なお、Googleアナリティクスのレポートでは下記の
コンバージョン > eコマース > 関連商品
に関連商品レポートが追加されます。

コンバージョン > eコマース > 関連商品

実際にレポート内のデータを確認してみたところ、商品Aを入力すると関連商品として他の商品が約10品、商品Bを入力すると関連商品として他の商品が約10品として表示されました。
どのような商品が関連商品として紐付けられているか確認したところ、下記のようなユーザーセグメントをeコマースレポート内の「商品の販売状況」で確認した際に、関連商品レポートで商品Aを入力して表示された約10品の商品とほぼ一致するデータを確認することができました。

商品Aを購入したユーザー

ですので、関連商品レポートで商品Aを入力した際に表示される約10品の他商品は、商品Aを購入したユーザーが他に購入した商品であると言えます。

考えられるデータの利用方法

ヘルプページにも記載されているように、クロスセルとして商品詳細ページで訴求する方法が考えられます。現在ではレコメンド機能をサイトに設置できるサービスは多く存在しますが、Googleアナリティクスのデータを利用したレコメンド機能をサイト内に設置することも可能です。この関連商品機能はGoogleアナリティクスのAPIも用意されているため、APIを事前に処理することでレコメンド機能として利用できます。

その他ではリマーケティングやメルマガの訴求内容として参考にすることが可能です。
例えば、ある商品を購入している方が全く異なるカテゴリの商品を購入していることがわかれば、ユーザーの利用シーンや購入のきっかけを掴むヒントとなり、リマーケティング広告内やメルマガ内で記載する文章の参考にできます。

Googleアナリティクスのeコマース計測を利用できるのはECサイトだけではありません。
例えば、不動産サイトや旅行予約サイトなどでもeコマース計測として用意されたディメンションと指標をうまく利用することで、eコマース計測を実装することが可能です。

非eコマースサイトにてeコマース計測を実装していなければ、ぜひeコマース計測の実装を、eコマースサイトでeコマース計測を実装していれば、今回ご紹介させていただいた関連商品レポートの利用をご検討されてみてはいかがでしょうか。