2013年3月14日、米国でのローンチから遅れること1年5か月あまり、日本においてもGoogle アナリティクス プレミアムがリリースされました。
今までの無料版Google アナリティクスに対し、新たに有料版がリリースされたという位置づけになります。
詳細な無料版とGoogle アナリティクス プレミアムとの違いについてはこちらをご覧いただくとして、簡単にまとめると、
- 認定リセラーによるサポート、導入・設定のコンサルティング、トレーニング
- 月間数10億PVクラスまでのサービス品質保証(SLA)
- サンプリングされていないレポートが利用可能
- カスタム変数が50個まで使用可能
これらがGoogle アナリティクス プレミアムの特長となります。
プレミアム専用機能は3と4の二つということになり、機能面での大きな差別化が行われているわけではないという点に注目してみてください。
Google アナリティクス プレミアムをお使いいただくためには、認定リセラーとの契約が必要となります。
アクセス解析の企業における位置づけ
さて、アクセス解析を日頃お使いになっていらっしゃる方には様々な役割の方がいらっしゃると思います。
事業会社のマーケティング担当や広報担当、また事業会社を支援する立場にあるWeb制作会社、広告代理店、Web分析専門の会社のコンサルタントもいらっしゃるかも知れません。Web・インターネットを一つのチャネルとして活用されている事業会社において、アクセス解析はどのように位置づけられているのでしょうか?
弊社アユダンテでも多くの事業会社様を支援させていただいていますが、「アクセス解析の専門チーム・専任担当者」を置いている企業はほとんどありません。そしてそれはおそらく正解なのではないかと私は思います。
事業会社がビジネスを行うとき、アクセス解析はお金を稼ぐツールではない、ということなのです。事業会社のマーケティング担当者やセールス担当者はお金を稼ぐのが仕事ですから、アクセス解析で直接的にお金が稼げない以上、アクセス解析に過大な投資を行うことは避けるのが正しいでしょう。
しかし考えてみてください。
体重・体温・血圧を測らずして人間は健康かどうか判断できるでしょうか?
少し話が飛躍していますが、実はまったく同じことなのです。
アクセス解析は体重計・体温計・血圧計のようなもので、Webサイトでビジネスがうまく行っているかどうかを測ることができます。
アクセス解析が体重計と違う点は、「誰にでも簡単に使える」道具ではない、というところですね。
では事業会社の(たくさんいらっしゃる)マーケ・セールス担当者の一人一人が、体重計に乗るように、アクセス解析を使いこなすことができればいいのではないでしょうか?
そうすれば、ビジネスの健康状態を一人一人が把握でき、自分自身が行っているさまざまな施策を、自分自身で改善することができます。
自分の健康は自分でしか守ることができないのと同様、自分のビジネス・自分の施策は自分にしか改善できないのです。
理想の姿に少し近づくために
企業でアクセス解析を導入・実施していく場合、最も重要なのは、上のセクションでも書いてきたとおり、
「すべてのマーケティング・セールス担当者に自らアクセス解析を使ってもらい、自ら問題点を発見し、改善に役立て、PDCAサイクルを回せるようにする」
という点ではないかと私たちアユダンテは考えています。
アユダンテがGoogle アナリティクス認定パートナーになってからの数年間、アクセス解析をPDCAの道具として使いこなせる担当者や組織をどのようにして育成していけばいいのか、私たちはずっと考え、試行錯誤してきました。お客様ご担当者の方々へのセミナー実施やメール・電話でのサポート、お客様組織内でのスペシャリスト育成や、ノウハウをまとめたドキュメント作成なども行いました。
しかし、原点に立ち返ってみて、マーケティング・セールス担当者はお金を稼ぐために、日々奮闘しているわけであって、それはモチベーションが高い状態で行われているのではないのか? ではなぜ、体重計たる、健康維持に必要なアクセス解析は、外部のコンサルティング会社が押し付けて使わせ、トレーニングしなければならないのか?
この点は、私はずっと疑問に思ってきました。
すでに先進的企業様では答えを見つけています。
マーケティング・セールス担当者自身のモチベーションが向上するための、(ページビューやビジター数、コンバージョン数だけではない)ビジネス指標による見える化と、ご担当者の悩みをヒアリングし、一緒になって解決、ハンズオンで習慣化するという考え方。
アユダンテでは、Google アナリティクス プレミアムをご契約いただくお客様に、このようなアプローチで、担当者が体重計のようにアクセス解析を使いこなす組織を作っていただけるよう、目指していきたいと考えています。