Google アナリティクスのデータとオフラインデータとの連携は様々な方法があります。
パッと思いつくのが会員系サイトにある会員IDをキーにしたCRMデータと連携です。
今回はGoogle アナリティクスの「地域」データをキーにしたオフラインデータ連携を説明します。
「地域」は計測タグを入れるだけで自動的に計測されるので、会員IDのように特別な実装は必要ありません。
手元に都道府県の情報が含まれたオフラインデータさえあれば、Google アナリティクスと連携可能です。
本コラムで説明用に使うオフラインデータは都道府県ごとの新型コロナウィルス感染症発生件数を例にします。
新型コロナウィルス感染症のデータは厚生労働省の発表資料をもとに東洋経済編集部がまとめたデータを利用しています。
連携に使用するツールは可視化することを目的としてデータポータルを使います。
Google アナリティクスのデータインポートについても最後にご紹介します。
Google アナリティクスが計測する地域とは
ユーザーがウェブサイトにアクセスしている場所を都道府県レベルで計測しているデータです。
スマートフォンの場合はユーザーがいる場所の最寄りの基地局がアクセス場所となります。
地域には都道府県名が計測されますが、そのデータと対になる「地域ID」も計測されます。
オフラインデータと連携するキーに「地域ID」を利用します。
地域IDはどうやって調べるの?
地域IDはGoogleのリファレンスで調べることができます。
日本も含め世界中の地域や市区町村がまとまったデータがCSVで提供されています。
カラム「Criteria ID」が地域IDになります。
オフラインデータの加工
今回のオフラインデータはCSVデータを前提にします。
カラム「Name」にローマ字で都道府県名がありますので、エクセルであればvlookupなど使って、オフラインデータの先頭カラムにGoogle アナリティクスの地域IDを付与します。
ただし「Name」には都道府県名だけでなく市区町村名も含まれます。
誤った地域IDが付与されることを防ぐために、予め都道府県だけのデータに絞り込んでから地域IDを付与することをお薦めします。(県庁所在地名が県名と同じ場合、市区町村の地域IDが付与される可能性があります)
絞り込み方は以下のカラムとその値を指定することで、都道府県のみのデータに絞り込むことができます。
- Country Code:JP
- Target Type:Prefecture
データポータルにデータ取込
Google アナリティクスとリンクしているデータポータルにオフラインのCSVデータを取り込みます。
今回のCSVファイルはローカルにあるものとしてデータポータルにアップロードして取り込みます。
Google アナリティクスのデータと連携
データポータルの機能である「混合データ」を使い取り込んだ2つのデータを連携します。
連携のキーになる項目は地域IDになります。
- Google アナリティクス:地域ID
- オフラインデータ:Criteria ID
連携結果のレポーティング
Google アナリティクスの集客チャネルを軸にウェブサイトへのセッション数と直帰、新型コロナウィルス感染症の感染度を比較してレポーティングできます。
データインポートの場合
今回はデータポータルを利用した連携のご紹介となりましたが、Google アナリティクスのデータインポートを使うと直接Google アナリティクスと連携することができます。
データを見るだけであれば、データポータルだけでよいのですが、オフラインデータをセグメント条件やオーディエンスリストに利用する場合はデータインポートで連携を行う必要があります。
データインポートの場合もキーとなる値は地域IDとなりますので、データポータル用に作成したデータが利用できます。
データインポート方法はこちらを参考にしてください。
まとめ
地域はGoogle アナリティクスが自動的に計測するため、どのようなウェブサイトでも利用可能です。
都道府県や市区町村の店舗状況やイベントなどの来場者数などのオフラインデータを連携し、オンラインの行動に影響があるかなど可視化することができますので活用してみてはいかがでしょうか。